【TRN VX PRO レビュー】ある意味ドンシャリイヤホンの完成形の一つ!?

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ある意味ドンシャリの完成形(*´▽`*)🍀✨!?

はじめに

 本日はTRNから販売されている人気イヤホン「VX PRO」についてレビューしていきたいと思います。「VX PRO」はイヤホン片側に10㎜のダイナミックドライバー(以下、DD)を1基、バランスド・アーマチュア(以下、BA)を8基ずつ搭載したハイブリッドマルチドライバー構成のイヤホンですTRNの中では旗艦、つまりフラッグシップという位置づけにあるイヤホンですつまり、現在のTRNにとって最も優れた重要な位置づけにある一本ということですね。お値段的見てみると同社には「BA15」のようにもっと高価なモデルもあるのですが、TRNとしては「VX PRO」が今のTRNの音だと考えているのかもしれません。ちなみに2022年2月現在の価格で言うと、「BA15」は2万円台後半、「VX PRO」は1万円前後の時が多いようです。


TRNのフラッグシップ


 「VX PRO」は同社がかつてリリースして人気を博した「VX」の後継モデルで、ドライバー構成は「VX」が1DD&6BAだったのに対して、前述したように「VX PRO」は1DD&8BAになっています搭載されているDDは「VX」と「VX PRO」ともに10mmの二重磁気DDです。BAの方はアマゾンの販売ページの情報によると、「VX」と「VX PRO」は両者ともに高音域用に30095、超高音域用に50060というBAが採用されていて、「VX」にはそれぞれが3基ずつ、「VX PRO」にはそれぞれが4基ずつ搭載されているようですしかし、アマゾンの「VX PRO」販売ページの説明をよくよく見ると「VX PRO」に搭載されているBAはカスタム30095やカスタム50060と記載されていますおそらく、使用されているドライバーの種類は同じですが、BAのチューニングが違っている(カスタムされている)ということのようです。つまり、「VX」と「VX PRO」には、ドライバーの数の差だけではないサウンドの違いがあるということでしょうそんな「VX PRO」のサウンドを簡単に説明すると「ゴリっとした低音域と煌びやかな高音域のバランスが気持ちよく、さらに多ドライヤホンらしい立体的な音場を感じることができる完成度の高いドンシャリサウンド」です正直言って、評判が良いのがよくわかります。そんなわけで、本日も最後までお付き合いをよろしくお願いいたします(*´▽`*)🍀✨


KZのZASと比べてみると、味付けがかなり違って面白いです(^_-)-☆


使ってみた

 まずはパッケージングから見ていきましょう。以前にご紹介したTRNの「TA2」のようにイヤホンがカラー印刷されたパッケージです。カラー印刷されたイヤホンは写真のように内部構造が見えるようになっており、DDとBAが綺麗に配置されている様子がわかります。


BAが綺麗に並んでいます♬


 箱を開けていくと写真のような感じで、パッケージ上段にはイヤホン、下段にはイヤホン持ち運び用の丸い形のハードケースが入っています。ハードケースの中にはケーブルが収納されています

イヤホンの下にアクセサリーBOXがありました。


 付属品はイヤーピースが3種類、ハードケース、ケーブル、そして3.5㎜ to 6.3㎜プラグです。イヤーピースは白とスモークカラーのシリコン製(二種類)と白いウレタン製が付属しており、ノズル部分が赤いスモークカラーのシリコン製イヤーピースは3セット(S,M,L)、白いシリコン製イヤーピースは4セットあります。白い方もサイズはS,M,Lですが、Mサイズは初めからイヤホンに装着されている分があるのでMサイズのみ合計2セット入っています


6.3㎜変換プラグ使っていますか?

シリコン製のイヤピは色以外の違いがわかりませんでした。

微妙に違うような、違わないような(笑)


 イヤホン本体をじっくりと見ていきましょう。イヤホン筐体はフェイスプレート、イヤホン本体、ノズルからできています。ノズルはいわゆる0.78㎜ピッチのQDCタイプです


QDCはがっちりと接続できます。


 カラーバリエーションはオーシャンブルー(というか紺色)とダイヤモンドシルバー(鏡面仕上げ)の二色です今回手元にあるのはダイアモンドシルバーです。撮影する際に映り込みがあるので少々気を使いますが、鏡面仕上げの筐体は「VX PRO」のデザインを際立たせてくれて非常にかっこいいと思います。


とても綺麗な造形です。


 ベント孔はイヤホンの内側に一つあります。1万円クラスの金属筐体のイヤホンなので言うまでもないかもしれませんがビルドクオリティはとても良いと思います。複雑な曲面からなる美しいイヤホン筐体なので結構所有欲が満たされるかもしれません。

攻め過ぎない耳に優しい形状。

スペックは以下のようになっています。

感度:106dB

周波数応答帯域:7Hz-40000Hz

インピーダンス:22Q


スマホでも音量は確保できますが・・・

 イヤホン片側にBAが8基も乗っているにも関わらずインピーダンスは高くないので、スマートフォンでも普通に使用することができると思います。実際にスマートフォン直刺しでも気持ち良いサウンドが堪能できました。しかしながら、イヤホンが持っているポテンシャルは結構高いようで、アンプなどでブーストしてあげると更に臨場感溢れるサウンドを体験できると思います。


アンプを使ってあげるとポテンシャルを引き出せます。


 そろそろ実際に音を聴いていこうと思います。機材はASUS Zenfone8Audirect Beam2se-21を接続して、ケーブルJSHiFi SKY、イヤーピースはSpinFit CP100+を使用しました。音源はAmazonプライムミュージックUnlimitedからReoNaさんの「ジュブナイル」(UHD 24bit/96KHz)を聴いていきます。


JSHiFiのケーブルはコスパが良くて使いやすいです♪



0:00~ シタールのようなエレキギターのクリーントーンのアルペジオからスタートです。まもなく、ベースとエレキギターのミュートバッキングから、リードフレーズへ。「VX PRO」が得意とする安定感のある低音域から放たれるベースのサウンドは太くゴリゴリマッチョなサウンドです。エレキギターやシンバルの金属的な高音域は華やかで、HM的な楽曲が持つ壮大な雰囲気を膨らませてくれます。ドラムの太鼓一つ一つの躍動感やシンバルの響き方も◎です。物凄く雑にまとめると、このイントロパートのみで「VX PRO」の魅力を十分に味わえると思います。


上:JSHiFi SKY  下:VX PRO付属ケーブル


0:23~ ヴォーカルは息遣いの細かいニュアンス、歯擦音がハッキリと聞こえます。刺さるか刺さらないの攻めたチューニングです。バッキングの穏やかなピアノサウンドはキレと広がりがあります。ピアノのサウンドは安めのドンシャリイヤホンだと音瘦せを強く感じるものがありますが、「VX PRO」は「音痩せ感」ではなく「すっきり感」を感じる仕上がりになっているので、ピアノが主体の楽曲であっても貧相な感じにはならないと思います。もっとも、ピアノ楽曲のような豊かな音域の音楽を楽しむのであれば、もっと適したイヤホンがあるのも事実ではあります。


定番の組み合わせ(*´▽`*)🍀✨


0:33~ クリーントーンの少しスパニッシュ調やエレキギターとうねるようなベースフレーズから、複数のエレキギターのバッキングが印象的なパートにつながっていきます。「VX PRO」はエレキギターのバッキングサウンドエッジがしっかりと立って聴こえます。ザクザクとしたギター主体のロックを好む方は「VX PRO」のサウンドが好きだと思います



0:45~ 囁くようなヴォーカルと、ノイズ系のSE、ピアノのグリッサンドから1:01~のサビでバンドサウンドが集結します。サビはギターが複数本入っていて、イヤホンによっては少し見通しが悪くなりやすいパートだと思います、「VX PRO」が奏でるサウンドは、見通しの良さを確保しつつも十分なボリュームを感じることができます。ベースやバスドラムなどの低音域は重過ぎず軽すぎず、楽曲の臨場感、迫力、エッジの立ったロックサウンドのバランスがとても気持ち良いです。「VX PRO」はレビューするまでに時間がかかってしまい結果的にかなり聴きこんだのですが、今回改めてじっくり聴いてみて人気が出るのも納得の一本だと思いました。



終わりに

 本日はTRNのフラッグシップイヤホン「VX PRO」についてレビューしていきました。「VX PRO」はイヤホン片側に10㎜のDD1基とBAを8基搭載したマルチハイブリッドイヤホンで、二重磁気ダイナミックDDから放たれる臨場感がある重低音と、その重低音に負けないクリアーなサウンドを奏でる8基のBAの組み合わせは、TRNのフラッグシップを名乗るに相応しい非常に完成度の高いサウンドだと思います今回「VX PRO」をじっくりと聴きこんでみて、「VX PRO」が発売されてからしばらく経つにも関わらずオーディオンファンの間で未だに関心が高いのも頷ける一本だと改めて確認できました「ゴリっとした低音域と煌びやかな高音域のバランスが気持ちよく、さらに多ドライヤホンらしい立体的な音場を感じることができる完成度の高いドンシャリサウンド」は、ロックやHRやHMはもちろん、現代的なPOPミュージックやアニソンなどとも相性が良いと思います。低音域は重さがありつつ引き締まっていて、中音域は見通しが良いように適度に整理されているので、音数が多い楽曲であってもごちゃごちゃせずに気持ちよくリスニングすることができました。複数のBAのおかげなのか、特に高音域の響きはシンバルの細かい響きが自然に減衰していくまで綺麗に鳴らし切ってくれるような印象でした。


多ドライヤホンらしいサウンド


 最近、オーディオファン向けに販売されるイヤホンの多くが人間工学に基づいて設計されたIEM形状ですが、「VX PRO」は、その完成度が高いサウンドはもちろん、個人的には装着感の良さが非常に秀逸だと感じました特に金属筐体のイヤホンはある程度の重量があるため、耳との相性、つまりフィット感がとても大切になります。「VX PRO」はイヤホン筐体の耳側にあたる部分の形状が良い意味であまり攻めた形になっていないため、多くの人にとって快適な装着感が得られると思いました。


左からASX,ZAS,VX PRO,X7,Legacy2


 また、「VX PRO」はイヤホン片側に合計9基のドライバーユニットを搭載しているとは思えないくらいにイヤホン筐体がコンパクトに設計されているので、耳が小さめの方でも快適なフィッテイングを得ることができると思います。参考までに、マルチドライバーユニット搭載のイヤホンを並べてみました。


VX PROはコンパクトにまとまっていますね。


 「VX PRO」がいかにコンパクトかがわかると思います最近は記事を出すまでにすごく時間がかかってしまうことが多いですが、そのような中でも応援してくださる読者の皆様とメーカー様には本当に感謝しています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。そんなわけで、本日も最後までお読みいただきありがとうございましたm(__)m🍀✨


ドンシャリサウンドを楽しもう(*´▽`*)🍀✨

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