【TRN 玄武(XuanWu)レビュー】SPD&BAが生み出す独自の世界観が面白い!!
久々の弱ドンシャリ |
はじめに
みなさん、こんにちは☀️三流心理カウンセラーです(*´∀`*)🍀✨本日はTRNの「玄武(XuanWu)」についてレビューしていきたいと思います。TRN「玄武(XuanWu)」はイヤホン片側に10mmの角形平面駆動ドライバー(以下、SPD)とカスタムバランスド・アーマチュア(以下、BA)を搭載したハイブリッド構成のイヤホンです。昨年あたりから、メーカー各社より平面駆動ドライバー(以下、PD)搭載のイヤホンのリリースが続きました。PDはナチュラルな音の表現力、いわゆる原音忠実性を売りにする製品が多く、かつてはかなり高額なモデルで採用されることが多かったドライバーでした。しかし、昨年あたりから100ドル程度の手に取りやすい価格帯のモデルが増えて、そういった製品の中でも特にLETSHUOERの「S12」は軽量でコンパクトなイヤホン筐体から音色豊かな表現力を奏でる性能が評判になり、かなりのヒット作になったことは記憶に新しいかと思います。
引用:Amazon HiFiGo販売ページより |
PDは一昔前に比べて手に取りやすい価格になりましたが、最近、さらにリーズナブルな価格でPDの派生的なドライバーとして、SPDを搭載したモデルが市場に出てきました。例えば以前にレビューしやKinera Celest 「Pandamon」や「Gumiho」などがSPDを搭載したモデルです。特にKinera Celestの「Gumiho」は、今回レビューしていくTRNの「玄武(XuanWu)」と同じ10mmPDDとBAのハイブリッド構成かつ、販売価格帯も近いモデルになっています。しかしながら、風の噂によると、Kinera Celestの「Gumiho」とTRNの「玄武(XuanWu)」はかなり音の傾向が違うとのことです。ドライバーが違うのか、チューニングが違うのか、詳しいところはわかりませんが、色々とあるのが中華イヤホンの世界なのでしょう(謎)そんなTRN「玄武(XuanWu)」のサウンドを簡単に説明すると「タイトでドライな空気感を感じる低音と高音が魅力的な一本」です。最近は低価格帯のイヤホンでもフラット気味で完成度が高いイヤホンが多かったですですが、TRNの「玄武(XuanWu)」は弱ドンシャリ系のチューニングです。しかしながら、一昔前の向かいドンシャリ系イヤホンとは一味違った鳴り方で全体的にタイトでサラッとした鳴り方で独特の個性があるにも関わらず、かなりお求めやすい価格なので中々面白い一本だと思います。詳しくはこのあと、じっくり見ていきたいと思います。本日も最後までよろしくお願いいたします。
パッケージはこんな感じ |
使ってみた
まずはパッケージから見ていきましょう。「玄武(XuanWu)」は低価格帯にも関わらず、カラーパッケージでちょっと大きめの箱に入っています。付属品はシリコン製のイヤーピースが2種類×3セット(S,M,L)、TRNの新開発イヤーピースTRN-TipsのMサイズが1セット、4芯銀メッキ純銅ケーブルです。TRN-Tipsは単体でも販売されているTRNオリジナルのイヤーピースです。装着感はややウエット&ソフトで通常の付属イヤーピースと比べてかなり装着感が良いと思います。個人的には通常イヤーピースの代わりにTRN-Tipsのみ3サイズつけて欲しい気がします。
右端がTRN-Tips
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続いてイヤホン本体をじっくり見ていきましょう。フェイスプレートはアルミ合金製で、亀の甲羅のような六角形模様が組み合わされたデザインです。黒いフェイスプレートの周囲がマットな輝きの金色で縁取られていて価格帯の割に高級感があります。イヤホン筐体本体は樹脂製で耳へのフィット感が良いエルゴノミクス形状で仕上げられています。ベント孔はイヤホン筐体の耳に当たる側に一箇所で音漏れは少ない設計です。最近は、音質を重視していく中で半開放型や開放型のイヤホンがあったりしますが、その手のイヤホンはどうしても音漏れが目立ちます。通勤通学や図書館のような静かな環境でイヤホンを使う方は、どんなに高音質であっても音漏れが目立つイヤホンだと使い辛いので、音漏れに配慮した設計のイヤホンの方がありがたいと言う方もいらっしゃると思います。
音漏れは少なめです。 |
ちなみに、スペックはこんな感じです。
インピーダンス:12Ω
感度:117dB
周波数応答帯域:20Hz-20KHz
ちょっと面白いのは、私の聴感上では「玄武(XuanWu)」のサウンドは弱ドンシャリ気味に感じられるのですが、曲線を見るとそんなに中音域が凹んでいるわけでもなく、なだらかな曲線を描いているので機材や楽曲によって結構印象が変わるかもしれません。
引用:Amazon HiFiGo販売ページより |
まぁ、何はともあれ、そろそろ音の方を聴いていきましょう。本日の機材はこんな感じになっています。
本日の使用機材
イヤホン:TRN「玄武(XuanWu)」
ケーブル:TRN「EMX」付属ケーブル
DAC:Audirect Beam3Pro
イヤーピース:SpinFit CP100+
再生機器:ASUS Zenfone8
音源:Amazonプライムミュージック ONE OK ROCK「Wherever you are」(16bit/44.1KHz)」、miwa「2月14日」(24bit/96KHz)」他
イヤホン筐体の仕上がりは良好 |
ONE OK ROCK「Wherever you are」を聴いていきます。タイトでドライな「玄武(XuanWu)」の音作りは、ONE OK ROCKの骨太なロックサウンドと相性が抜群です。タイトな低音は、バスドラムとベースを適度な量感で鳴らします。また「玄武(XuanWu)」の高音域はシンバル系のサウンドをシャープに描き、ギターとハスキーなヴォーカルサウンドを繊細に描きます。高音域の表現は結構攻めていて、高音域の刺さりは際どいラインまで鳴らされていて、機材やセッティングによっては若干耳障りになりがちな瞬間があるかもしれません。
上:「EMX 付属ケーブル」 下:玄武(XuanWu)付属ケーブル」 |
miwaさんの「2月14日」を聴いていきます。「玄武(XuanWu)」のドライなサウンドは、アコースティックギターのサウンドに適度な厚みと広がり与えて、アコースティックギターらしい温かみのある音の響きを耳に届けてくれます。「玄武(XuanWu)」は弱ドンシャリ傾向なので、楽曲によってはヴォーカルに細さや距離を感じることがあるかもしれませんが、miwaさんの「2月14日」では、ヴォーカルの息遣いを耳元に感じるくらい繊細に聴かせてくれました。また、「玄武(XuanWu)」の音作りはウィンドウチャイムのような高音域との相性がよく、楽曲中ではシルキーで煌びやかな音を楽しませてくれました。
イヤホン内部が透けて見えます |
終わりに
本日はTRNの「玄武(XuanWu)」についてレビューしていきました。「玄武(XuanWu)」はイヤホン片側に10mmのSPDとBAを搭載した、ハイブリッド構成のイヤホンで、「タイトでドライな空気感を感じる低音と高音が魅力的な一本」でした。最近の低価格帯のイヤホンは音作りが難しいフラットバランスでありながらも完成度の高い製品が増えましたが、今回レビューしたTRNの「玄武(XuanWu)」は、フラットバランスのイヤホンとは一味違った弱ドンシャリ系の音作りに魅力を感じる一本でした。低音域と高音域、特に高音域の質感に独特の味わいがあり、ドライでサラッとした鳴りでありながら変な音の刺さりがなく、それでいて物足りなさを感じさせない鳴り方で、価格帯を超えた面白さを感じさせてくれました。「玄武(XuanWu)」は中華イヤホン初心者の方はもちろん、低価格帯の中華イヤホン愛好家の方のツボにハマる完成度の高い音作りだと思います。もちろん、ハイエンドクラスの製品が持つ独自性や完成度とは違ったレベルの仕上がりなのですが、普段、高価格帯のイヤホンを使っていて、しばらく低価格帯のイヤホンを試していなかった人が使ってみても十分に楽しめる音作りだと思います。
結構独特な世界観を感じる音作り |
少し話は変わりますが、最近の低価格帯中華イヤホンは、一昔前の中華イヤホンと比べて本当に完成度が高くなりました。音質はもちろんなのですが、イヤホン筐体の完成度の高さは目を見張るものがあります。「玄武(XuanWu)」のフェイスプレートはアルミ合金製でイヤホンハウジング本体部分は樹脂製になっていて、各パーツの継ぎ目などに変な隙間がなく安っぽさを感じさせない仕上がりでした。音質に関しては、ハイエンドイヤホンのような作り込まれたサウンドではなく、ドライでタイトなエフェクト感の少ない味付けなので、逆に言えばお手持ちの再生機器のエフェクト機能が活かしやすいとも言えます。例えば、アマゾンミュージックをお使いの方で、対応楽曲であればDolby Atmos®を使ってみるのも面白いと思います。Dolby Atmos®本来の使い方とは違うものの、Dolby Atmos®を使うと手軽に音場感が広がって迫力のあるサウンドを得ることができます。個人的にはDolby Atmos®は音が作り込まれた高価格帯イヤホンよりも、「玄武(XuanWu)」のようなシンプルな音作りのイヤホンと相性がよいのかなと思っています。Amazonミュージックをお使いの方は試してみると面白いですよ。最後は思いっきり脱線でしたが、今回はこのあたりで終わろうと思います。本日も最後までお読みいただきありがとうございましたm(_ _)m🍀✨
ちょっと新鮮なサウンドでした♫ |
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