【完全ワイヤレスイヤホン KZ‐S1レビュー】予想以上にオールラウンドに使える便利なイヤホン


KZ S1 TWS


はじめに

 梅雨が明けてかなり暑くなってきましたね。この暑さの中でもマスクが外せない状況が続きますが、くれぐれも熱中症にはご注意ください。今日はTwitterでも予告した、KZイヤホンのS1について紹介させていただこうと思います。KZ‐S1最近流行のTWSというタイプのワイヤレスイヤホンです。TWSが発売された当初は有名メーカーからしか販売されておらず、どれも数万円するような高価なモデルが市場を占めていました。それにも関わらず、音や使い勝手に関しては今一つだと言うインプレッションが多かったため、私は中々購入する気になれませんでした。最近は、徐々にAmazonなどで安価な中華TWSが販売されるようになってきましたが、残念ながら評判の良いものは1万円前後するものが多かった気がします(いや、そもそも、評判が良いものがそんなに多くなかったかも・・・)。

 安価で高品質な中華イヤホンと言えばKZですが(KZの回し者ではないです(^^;)、残念なことにKZからは中々TWSが発売されず、他社に遅れてやっと出てきたKZTWSも評判が今一つでした(気に入っている人がいたらすみません_(._.)_)そんな中で遂にKZらしく!?安くて高品質だと評判になっていたのが、本日紹介するKZ‐S1です。まるで新製品かのような前振りをしましたが、実はKZ‐S1は発売されてから結構立っており、既にKZ ‐S2が発売されています。

 KZ‐S1は私が好きなZSTと同様に、BA&1Dという2ドライバー構成のイヤホンです。中低音域をダイナミックドライバーで鳴らして、高音域をバランスドアーマチュアで鳴らすというKZが得意とする方式を採用しています。KZ‐S1の発売と同時にKZ ‐S1Dと言うモデルも発売しており、こちらはドライバー構成がBAなしの1Dとなっています。こちらのダイナミックドライバーは、S1のダイナミックドライバーと少しチューニングが異なっているらしいです。価格設定はS1Dの方が少し安くなっています残念ながらBluetooth接続のコーデックはAACSBCのみで、APTXはサポートしていません。カラーはそれぞれ2色展開で2ドライバーのS1がグレーとグリーン、1ドライバーのS1Dが白と黒です。私は黒か白が欲しかったのですが、2ドライバーのS1には黒も白もなかったため黒と白を足して2で割ったグレーを購入しました(意味不明)。

使ってみた

 まずはKZ‐S1の外観を眺めてみます。どことなく、ホームセンターを感じます(謎)。多分、配管コーナーとかにあるアレを連想する色だからかもしれません。イヤホンでこんな色の商品は今まで見たことがないので、ある意味で新しいとも言えます。地味な私にはピッタリかもしれません。ずっと眺めていると逆にお洒落な気もしてきます(謎)。付属品充電器兼イヤホンケースイヤーピース2セット、あとは充電用のケーブルです。

 初期ロットは充電端子がタイプCだったらしいのですが、私の手元に来たモデルはタイプBでした。個人的にはタイプCが好きなのでちょっとがっかりしましたが、ケースの使い勝手自体は向上しているようで、イヤホンをケースにしまうと自動的に充電が開始される仕様になっているようでした。また、ケースにイヤホンを入れると、マグネットでピタッと収まるようになっています。付属品のイヤーピースは透明で格好良いのですが、サイズがMサイズくらいで、残念ながら私の耳には小さすぎました。そんなわけでいつものShureウレタンイヤーピース改をセットして使ってみました。ちなみに付属品のイヤーピースと同等サイズのイヤーピース以外を装着するとケースに入らないとレビューされているページが多いですが、Shureイヤーピース改はイヤーピースを縮めた状態でケースに入り、蓋を閉めて充電してもしっかり充電でき、勝手に蓋が開くこともなく、今のところ快適に使用できています(^^

 初のTWSなので操作がさっぱりわからないので説明書を読んでみました。説明書は中国語と英語の二種類で日本語はありませんでした()。仕方がないので拙い英語力を奮い起こして説明書を読んでみました。イヤホンをケースから出すと自動的にペアリングモードになるので、使用したい機器とペアリングします。私はいつもイヤホンチェックで使っているSharpAQUOS R2コンパクトことSH-M09とペアリングしました。AQUOS R2コンパクトは特に音が良いわけではないのですが、BluetoothのコーデックはAPTX-HDまで接続できて、かつイヤホンジャックもあるため様々なイヤホンを同じ音源で試しやすいと思っています。特別に良い音源ではないので、多くの人が参考にしやすいのではないかと勝手に思います。





 







脱線したので話を戻しましょう。KZ-S1操作方法はタッチ方式で、イヤホン躯体の表明をタッチすることで操作できます。操作自体は多くのTWSと似ているようで、両耳長押しで両耳の電源のON/OFF、右耳を2タッチで次の曲、左耳2タッチで前の曲、どちらかの耳を1タッチで停止/再生等です。電話の応答や拒否などもタッチ操作でできます。

 また、KZ-S1のみですが、ゲーミングモードという非常に興味深い機能がついています。これは音声の遅延を改善する機能とのことです。モバイルのフォートナイトで試してみたいと思います。

 音のチェックはいつも通りの二曲「打上花火/DAOKO×米津玄師 (作詞・作曲 c/Produced by 米津玄師)「ピアノで聴く癒されJ-POP ありがとう(Originally Performed byいきものがかり 演奏:林そよか」を聴き込んで行いました。

最初は「打上花火/DAOKO×米津玄師 (作詞・作曲 c/Produced by 米津玄師)を聴いてみます。音を出してみてまず非常に驚いたのは思いのほかドンシャリサウンドではなかったことです。購入前にAmazonなどでレビューを見ており、多くのレビューでドンシャリサウンドだとコメントされていたため、私はKZ ZSTのような明瞭感のあるドンシャリサウンドを期待していました。私の視聴環境がandroidスマホのSBC接続だからなのかもしれませんが、ドンシャリと言うほどドンシャリに聞こえず、低音は強めだけれど、高音にきつさが無く、中音域も悪くない、意外とまろやかな音質に感じました。KZらしいパンチのある低音はしっかり出ているものの、高音にKZらしいキレはなく、いや、高音にキレがないと言うとネガティブに聞こえるかもしれませんが、高音のシャリつきを感じない耳に優しい音だと思います。ボーカルも引っ込んだ感じがなく、息遣いもはっきりと聞こえて、楽器も過不足なく鳴っている感じです。しかしながら、私がKZらしさを感じるライブ感は弱く全体的には音に薄いベールがかかったようなまろやかさのある音質だと思いました。
Shureのイヤーピース改を装着




 次は「ピアノで聴く癒されJ-POP ありがとう(Originally Performed byいきものがかり 演奏:林そよか」を聴いてみました。KZ ZSTはピアノ曲が正直ダメだったのですが、KZ-S1はピアノ曲がちゃんと聞けます変な音痩せがなく、全域に渡ってふくよかな音質です。再生帯域に関しては広くはないようで、KZ AS06のようなライブ感はありませんが、電車の中など騒がしい場所で聴く分には正直悪くはないです。もっとも静かな家の中で集中して音楽を分析するように聴くと、スペックの高いイヤホン達には完敗だと思います。しかしよく考えてみると、そのような環境でじっくりと音楽をモニタリングするように聴く機会は案外少ないのかなと思いました。

最後にゲーミングモードを試してみました。イヤホンを3回タップするとポンと一回音がしてゲーミングモードになるようです。ゲーミングモードになるとゲームのBGMの音質が少し軽くなった気がしますが、遅延の具合はどうなっているのか・・・楽しみです。
そんなわけで、フォートナイトのクリエイティブモードのエイム練習でアサルトライフルを打って確認してみました。まずはノーマルモードで試します。ばっちり遅延します()いっこく堂さんの腹話術くらいの遅延を感じます。フォートナイトのようなTPSゲームであっても微妙な感じの遅延だと思います。個人的にはこの遅延で音ゲーは無理な気がしました。

続いて、ゲーミングモードで試します。ゲーミングモードにするとゲーム中のBGMの低音が少し軽くなります。アサルトライフルを打った感触としては、少し遅延していますが、体感的には遅延が半分くらいになった印象です。0.5こく堂さんくらいの遅延だと思います(激しく謎)フォートナイトとかならPlayできそうですが、音ゲーを低音ノリノリでPlayしたい人は、ゲーミングモードで低音が弱くなってしまうのが微妙かもしれません。あと、0.5こく堂さんくらいの遅延はあるので、有線イヤホンの方がプレイしやすいと思いました。

おわりに

 KZ-S1は低価格のTWSにも関わらず、高級機顔負けの1D&1BAと言うKZお得意の2ドラ構造のTWSでした。KZイヤホンの多くの機種は全般的にはドンシャリ傾向で、音を分析するよりも音楽のノリを楽しむイヤホンが多い印象を持っていましたが、KZ-S1はいつものKZイヤホンとは少し違う印象でした。低音域はKZらしい迫力があり、中音域もまろやかで、高音域は耳に刺さらない、耳障りの良い音で、汎用性の高いTWSだと思います。スペックの高い高価なイヤホンと比べると、再生される音域は狭い印象ですが、日常の使用においては問題を感じませんでした。むしろ、ハイスペックなイヤホンが本当に日常生活に必要なのかと考えさせられるものがありました。

普段レシーバー付きのBluetoothイヤホンを愛用している身として、とても印象に残ったことがひとつあります。

それは・・・

マスクのつけ外し時に邪魔にならない

と言うことでした。マスクを着けている時にイヤホンに何らかのケーブルが付いていると、つけ外し時に結構邪魔なんですよね。

TWSだと、それが全くない

今の時代、TWSを選ぶ一番大きなメリットはコレのような気がしましたが、全くケーブルがないので、イヤホンの落下事故にだけは注意したいですね。TWSを使用する際には、ジャンプしたり走っても落ちないくらいのピッタリフィットしたイヤーピースを選ぶことをおススメいたします。ピッタリフィットしたイヤーピースを使うと劇的なまでに音質が向上するというメリットもあります。ここまで読んでいただきありがとうございました。

(本文に出てきたZSTの進化版「ZSTX」が新発売になりました。実は私も緑色を購入してしまいました(-_-;))

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