【android界 最高峰の性能を持ったROG Phone3】はスマートフォンやゲーム機の垣根を超えた新しいスマートデバイス!?
ROGの世界へようこそ |
はじめに
本日ご紹介させていただくのはASUSさんから2020年9月26日に発売されたゲーミングスマートフォン【ROG Phone3】です。ROGはASUSさんが展開しているゲーミングブランドの一つで、ROGとは「Republic of Gamers」の略とのことです。ROG Phone3は、前回ご紹介した【ROG Zephyrus M15 GU502LW-I7】と同じくガチゲーマーのためのブランドであるROGから販売されているスマートフォンの三代目となります。
箱のデザインが凄い |
実はゲーミングスマートフォンというものを試すのは初めてです。もちろん普段からスマートフォンは使っているのですが、ゲームはもっぱらPC派なのです。ゲーミングスマートフォンとはどのような人をターゲットにしているのでしょうか?ASUSさん曰く、プロゲーマー、ハードゲーマー、コアゲーマーをターゲットにしたスマートフォンとのことです。
左右にスライドさせると箱が開く |
最近はゲーマーに限らず、電車の中で老若男女問わずスマートフォンでゲームを楽しんでいる人が本当に増えましたが、恐らくゲーミングスマートフォンを使っている人はまだ少数派だと思います。しかし、ゲームが好きな人の中には大きな画面で、ヌルヌルとした画質で、ストレスなくサクサク動作するスペックの高いスマートフォンが欲しいと思っている人もいるのではないでしょうか。しかしROG Phone3は必ずしもゲーマー専用端末と言うわけではありません。非常にハイスペックなスマートフォンなので、最高スペックのアンドロイドスマートフォンが使いたい人にとってもよい選択になると思いますROG Phone3はゲーミングスマートフォンにも関わらず、見た目が普通のスマートフォンなので多くのユーザーにとって手に取りやすい一台だと思います。
ぱっと見は普通のスマートフォン |
まずは外観を見てみましょう。第一印象はディスプレイが非常に大きいです。ROG
Phone3の液晶画面サイズは6.59インチで、144Hz/1msの超高速AMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)ディスプレイを搭載しています。タッチサンプリングレートは270Hz、タッチ応答感度は25msとのことで、画面の動きは尋常じゃないくらい滑らかで、ネットサーフィンの際もヌルヌル動きすぎて怖いくらいです。
指紋認証は助かりますね |
開発者の方はゲーム開発者が想定した色味を出せるようにキャリブレーションに相当こだわったらしく、HPによるとΔEは1未満とのことです。搭載するAMOLEDディスプレイが目にやさしく、目に負担をかけないことを証明するTÜV
Rheinland認証9も取得しており、HDR10+コンテンツの表示にも対応しています。実際に手に取ってみるとわかりますが、色合いが美しく、鮮やかな発色なのに、目に刺さらない感じに仕上がっていると思います。ある意味で、ゲーマーがずっとゲームに集中していられるような仕様ですが、このディスプレイなら通勤通学の移動中などに映画の世界にどっぷりと没頭することができると思います。
発色の良いAMOLED |
裏面を見てみましょう。裏面は写真のように艶のあるガラス系の筐体の上部にカメラやフラッシュライトがついています。真ん中にはROGのロゴマーク、その右側にはメカニックなデザインが透けて見える感じになっています。メカニックなデザインが見える真横、ボディーサイドには外部冷却システムを接続するコネクタが隠されており、エアロアクティブクーラーと呼ばれる専用の冷却装置を付けることができます。おそらくみなさんもスマホに負荷がかかった際に、スマホが熱くなって動作が遅くなることを経験したことがあると思います。ROG Phone3には、ゲームプレイ中の過熱による性能低下を防ぐために、専用のクーリングシステムが同梱されているのです。
ガラスの質感が良く高級感がある |
専用カバーを付けるとこんな感じ |
CPUはスナップドラゴン865+を搭載しており、Antutuベンチマークのスコアーは何と65万点(!?)とのことです。上の方で少し話をしたエアロアクティブクーラーという冷却パーツを装着して、スマホの設定をXモードレベル3に設定することで、この65万点レベルの性能が発揮できるとのことです。合体することでパワーアップするなんて、まるで戦隊モノのロボットみたいです(*´▽`*)。このエアロアクティブクーラーは、先代モデルの6倍(マジか(笑))の容量のヒートシンク搭載しているため、言うまでもなく非常に強力な冷却性能を発揮します。ちょっと面白いのはこのエアロアクティブクーラーにはキックスタンドもついており、動画視聴の際にも立てて使用することができて何気に便利です。ちなみにエアロアクティブクーラーを使うことで最大4℃の冷却ができるそうです。
ROG Phone3専用エアロアクティブクーラー |
続いてバッテリー容量を見てみましょう。バッテリー容量は6000mAhの大容量です。付属の充電器は30Wでクイックチャージ3に対応しています。「スマートフォンあるある」だと思うのですが、スマートフォンを使い続けていく内にで、内蔵バッテリーの劣化から、モバイルバッテリーが手放せなくなってしまうことがありますよね。ROG Phone3ではハイスペックスマートフォンとしての機能を長く保つために、内蔵しているアプリ、パワーマスターにあるバッテリーケア機能を使うことで、充電完了時刻を設定したり、何%まで充電するかを設定することができるため内蔵バッテリーに優しい使い方ができます。
充電器はこんな感じでコンパクト |
使ってみた
勝負にならない比較対象(笑) |
最初は太鼓の達人をプレーしてみることにしました(太鼓の達人はGoogle Playより無料でダウンロードできます)。太鼓の達人は誰もが知っている有名な音ゲーだと思います。プレーしてみて最初に感じたのは音の良さです。比較に使ったスマートフォンはHuaweiのP30PROですが音が全然違います。モノラルスピーカーとステレオスピーカーの差はあるのですが、ROG Phone3は画面の上下に細長いスピーカーが搭載されていて、体感的には画面から音が出ているように感じます。スマートフォンの内蔵スピーカーの多くは、高音が強めに感じるものが多い気がしますが、ROG Phone3のスピーカーは高音がキンキンせず、中低音域がしっかりしていて音に臨場感があります。ASUSさんのHPを見てみるとサウンドの最適化を専門に行っているDirac社と共同でチューニングを行った最新のGameFXオーディオシステムを搭載とあります。GameFXに関する詳しいところはわかりませんが、イヤホンをしなくても楽しめてしまうレベルの音質だと思います。ちなみにBluetoothはaptXに対応しているので、Bluetoothイヤホンでも高音質でゲームを楽しむことができます。
BluetoothイヤホンはaptX対応で高音質で低遅延 |
太鼓の達人はAmazon Fire HD8でもプレーできてしまう程度の軽めのゲームですが、そこそこハイスペックなスマートフォンでも、意外と音と画像やタッチのタイミングに遅延が出やすいゲームです。実際HuaweiのP30PROのようにハイエンドモデルのスマートフォンでも、少々の音ズレやタッチと反応のズレ、すなわち遅延が気になるレベルで出ていました。しかし、ROG Phone3は違います。音と画像のズレはもちろん、画面をタッチしてから、反応するまでの遅延が全く感じられません。ROG Phone3を一度使うと、今まで気にもならなかった他のスマートフォンやタブレットのようなタッチパネル機器の遅延が気になるようになってしまいます。
エアロアクティブクーラーはスマホケースの上から装着できる |
続いて人気のFPSゲームであるコールオブデューティーモバイルをプレーしてみます。コールオブデューティーも太鼓の達人と同様にGoogle Playで無料配布されているゲームです。コールオブデューティーモバイルは、今回初めてプレーしたのですが、リアルな画質と音質にも関わらず動作は軽い気がします。Huawei P30 PROに関しては予想通り、普通にぬるぬる、サクサク動作して非常に良い感じです。意外にもAmazon Fire HD8でも、時々もたつくときもありましたが十分に楽しめました。ではROG Phone3で試してみましょう。まず音が滅茶苦茶良いです。敵の足音や銃声などの臨場感が半端ないです。一緒に試した他の端末とは次元が違います。そして、肝心の操作感は、比較用端末でも不自由を感じていなかったのですが、ROG Phone3はチートレベルと言って良いくらいダイレクト感がある高次元の操作感です。ぬるぬる、サクサクで、画面をタッチした瞬間に即座に反応するため、明らかに相手よりも先に攻撃や回避ができている気がします。ROG Phone3を使った後で、Huawei P30 PROを使うと、普通に使いやすいと感じていたHuawei P30 PROの遅延を感じられるようになります。
キックスタンドもついている |
最後にイヤホンを使って音楽再生能力を試してみました。ROG Phone3には3.5mmのイヤホンジャックが無いので、USBタイプC端子にROG Phone3付属のアダプターを使ってイヤホンを有線接続しました。使用したイヤホンはKZ Acousticsさんのハイブリッド8ドライバーイヤホンZAXです。比較端末はHuawei P30 PROとシャープのAQUOS R2コンパクトです。音源はAmazonプライムミュージックで、いつものように数曲聞き比べてみました。
キックスタンドを立てるとこんな感じ |
エアロアクティブクーラー使用時は直接3.5㎜ジャックが使える |
音質的には弱ドンシャリ傾向な気がします。中高音域に艶があり、ボーカルが気持ちよく伸び、解像度の高いZAXの良さを引き出してくれます。比較端末に比べると、音の輪郭がはっきりしていて、かつ線の細さがない存在感のある音だと思いました。ゲーム用にチューニングされているので音楽鑑賞には向かないのではと思っていましたが、音の分離感が良く楽器個別の音が聞き取りやすいため音楽鑑賞にも悪くありません。もちろんこの辺りは、使用するイヤホンや音源によっても変わりますし、何よりも音の好みがあると思います。ちなみに、イヤホンなしでYouTubeにてLisaの炎を聴いてみましたが、内蔵スピーカーの音質も音楽鑑賞を楽しめるレベルの高音質でした。
音楽再生能力も高い |
おわりに
本日はASUSさんのROG Phone3を紹介いたしました。ROG Phone3はぱっと見は普通のスマートフォンですが、6.59インチ144HzのAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)ディスプレイを備え、CPUにスナップドラゴン865+、16GBのメモリー、512GBの内部ストレージ、6000mAhの大容量バッテリーを搭載した超ハイスペックスマートフォンでした。一見するとゲームに特化したスマートフォンのようですが、音楽や動画視聴性能もトップクラスで、何とNetflixでHDRで動画視聴ができてしまいます。端末はシムフリーで各社のシムカードは普通に使用できるようです。ちなみに2スロットで5G+4Gとのことでした(対応バンドや詳しいスペックこちらからASUS公式ページにつながります)。恐らく2020年秋の現時点では最高性能のandroidスマートフォンの一つではないでしょうか。今回は試していませんが、スペック表によると3眼のカメラはソニーのIMX686センサーを装備しており、カメラ性能もなかなかのものだと思います。
今回は試すことができませんでしたが、実はROG Phone3はまだまだ凄い機能や拡張性があります。その機能の一つがエアトリガー3です。スマートフォンを横にして持った時に、スマートフォンのサイド?上部?にエアトリガー3と呼ばれるタップやスライド操作ができる超音波センサーが搭載されています。某N社のゲーム機で言うところの、LRボタンあたりにセンサースイッチあるのです。エアトリガー3は設定を使ってそれぞれを2分割することができ、最大4か所のエアトリガーを設定できます。また、端末自体を傾けるモーションコントロールでも画面をタップすることができます。このような様々な操作設定は、アーモリークレートアプリから設定することができます。
左右にエアトリガー |
画面スワイプで簡単に設定画面が開ける |
ROG Phone3と接続することで機能を進化拡張できる機器は、付属品のエアロアクティブクーラー以外に別売りですが様々な機器があります。個人的に特に気になったのはROG Phoneに接続できる某N社のゲームパッドのような外観をしたKunaiというゲームパッドです。現在は第二世代まで発売されていて、最新の第三世代はまだ発売されていないようですが、ちょっとこちらのリンクを見てください。これがROG Kunai 3 Gamepadというものなのですが、このパッドを左右に開くと、真ん中にROG Phone3を装着できるのです。例えば、モバイル版のフォートナイトをこんなのでプレーしたら・・・凄いことになりそうですね。リフレッシュレートや遅延などを考えると、現在発売されているコンシューマーゲーム機は顔が青くなりそうです。しかも素性不明なサードパーティー製品ではなく、ASUS純正なので、おそらく性能や相性もばっちりなのではないでしょうか。
他にはTwinView Dock 3というオプションもあります。これまたどこかで見たような雰囲気ですが、名前の通り上下画面でプレーできるようになる拡張機器です。画面下部にスマートフォンを設定して、対応ゲームではあれば二画面を使用してプレーできるという優れものです。仮に対応ゲームでなければ、下の画面でゲーム、上の画面でゲーム中の調べものなどもできてしまいます。もはやROG Phone3はスマートフォンと言うよりも、ゲーム機だと言ってしまった方が良いのかもしれません。いや、スマートフォンやゲーム機の垣根を超えた新しいスマートデバイスと言った方が正確な表現でしょうか。しっくりくる表現が見つかりませんが、今後も更な進化や驚きを提供してくれることを期待しています。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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