【Unique Melody 3D Terminator レビュー】名前とは裏腹に洗練された綺麗なサウンドを奏でるウッドイヤホン SpinFit CP100+のレビュー有り

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ターミネーター(*´▽`*)✨


はじめに

 みなさん、こんにちは。三流心理カウンセラーです(*´▽`*)本日はUnique Melody社より2021年1月29日に発売された、「3D Terminator」についてレビューさせていただきます。「3D Terminator(・_・;)!?」名前からすると、相当マッチョでバイオレンスな何かを感じさせる響きですが、3D Terminatorから奏でられるサウンドは全然そっち系ではなく、むしろ非常に洗練された美しい外観と優しいサウンドでした。


むしろ優しいサウンド♪


 さて、Unique Melody社は中国の経済特区に指定されている珠海市に本社を置くカスタムIEM製造メーカーです。もともとは補聴器を作っていた企業ですが、2006年から、その高度な技術を活かしてカスタムIEMの開発を始め、2008年より本格的にカスタムIEMの販売を開始しました。かつて同社が販売したダイナミックドライバーとバランスド・アーマチュアのハイブリッドイヤホン「MERLIN」は業界内でも非常に高い評価を受け、「MERLIN」でのブレークをきっかけに、現在では世界各国の代理店を通じてその地域のニーズに合わせたカスタムIEMを開発販売しているとのことです。ちなみに今回レビューする3D Terminatorはミックスウェーブ株式会社様からお借りいたしました。ありがとうございました<m(__)m>


リケーブルは0.78㎜の2Pin

 3D Terminatorは、複数のドライバーユニットを搭載したいわゆる多ドライヤホンです。多ドライヤホンと言えば、複数のBAを搭載したモデルや、DDとBAのハイブリッドモデルが多いですが、3D Terminator最近この界隈で注目されている感がある複数のダイナミックドライバーを搭載したイヤホンで、イヤホン片側に合計3基のダイナミックドライバーを搭載しています。ドライバー構成としては低音域用に7㎜の複合振動板を二基中音域~高音域用に10㎜のカーボンナノチューブ振動板を一基と言う構成になっています。一見すると、大きなダイナミックドライバーユニットを低音域用に割り当てそうなものですが、低音域を担当しているのは小さな7㎜のダイナミックドライバーユニットの方で、素人目線からするとなんとも不思議な気がします。3D Terminatorに採用されているこの一見不思議な構成は、「あえて低音域側に小さなドライバーユニットを使うことで、タイトでキレの良いスピード感のあるサウンド作り出し、高音域側に大きなドライバーユニットを採用することで、伸びのある豊かなサウンドを目指した」とのことです。そんな3D Terminatorの音を簡潔に表現するなら「まるでBAのように伸びやかで澄み渡る綺麗で、すっきりとしたサウンド」だと思います。詳しくはこの後、いつものようにレビューしていきますので、本日も最後までお付き合いをよろしくお願いします(*´▽`*)


実は、ダルマオーディオ製のイヤーピースでも
テストしました(記事にはありません(・。・;)

使ってみた

 まずは外観から見ていきましょう。高級感のある黒い箱に入っています。高級感のある黒い箱と言えば、当ブログではKZ社の黒箱が連想されますが、Unique Melody社のイヤホンは「マジで高級品」です。最近はApple社のAir Pods Proの人気などから、数万円のイヤホンに関心を持つ一般ユーザーも増えましたが、Unique Melody社の製品は価格も音もその数段上の製品が多く、当ブログの主な読者層である、「音への探求心が深いオーディオファン専用品」だと言っても過言ではないかもしれません。



箱のフラップ部分がマグネットで開閉できる黒箱


 箱を開けると色々と付属品が入っています。イヤホン本体とケーブル、Unique Melody社オリジナルのシリコンイヤーピースが3サイズ(S,M,L)、クリーニングクロス、Dignisa社製の特性レザーケース、保証書等です。ケーブルはいわゆる0.78㎜ピッチの中華2Pin仕様で、リケーブル可能な編み込み式の銀メッキケーブルです。イヤホンのステムはステンレス製の複雑な造形をした少々太めの仕様で、付属イヤーピースも太めのステムにピッタリくるものが採用されています。


クリーニングクロスとイヤーピース

 イヤホンの外観を眺めていきます。イヤホンハウジングはスタビライズドウッドと言う素材で作られています。スタビライズドウッドとは、木材に染料と樹脂を染み込ませることで、綺麗な色と木材の強度や安定性を高めた素材です。3D Terminatorに使われている木材の具体的な樹種はわかりませんが、今回、私の手元にあるイヤホンは写真のように木目が独特で非常に美しいものでした。天然の樹木がベースになっているので、世界中のどこを探しても一つとして同じ木目のものは存在せずある意味で購入者の所有欲を満たし、自分専用のイヤホンとして愛着が持てる美しい外観に仕上がっていると思います。


実物は写真以上に綺麗です(*´▽`*)

 イヤホンハウジングは、非常に滑らかで美しい曲線を描くように仕上げられており、ステム部分の仕上げも非常に綺麗です。前述した通りステム部分はやや太めで、独特なくびれがある形状をしており、イヤホンハウジング内にゴミが入るのを防ぐための網が付いています。このステム部分の仕上げは非常に丁寧で、バリなどが一切なく非常に滑らかに仕上げられています。もしも、お手元にステム部分が金属製のイヤホンがあったら手で触って確認してみてください。結構高いイヤホンでも、この部分の仕上げが意外と雑で手を切りそうなイヤホンがあるかもしれません(本当に手を切らないように気を付けてください)。ステムにイヤーピースをセットしてイヤホンを耳に収めてみると、まるで吸い込まれるような感じで自然とイヤーピースが耳の奥まで入っていきます。耳へのフィッティングに気を遣うイヤホンが多い中、たまたまなのか、Unique Melody社の3D Terminatorと私の相性はかなり良いようです。遮音性は中の上と言った感じで、特別遮音性に優れたイヤホンではありません。ちなみにUnique Melody社はモデルによってはカスタムIEMの注文を受け付けているメーカーなので、気になる方はこちらのUnique Melody社のHPをご覧ください(ちなみに、3D TerminatorはウッドハウジングなのでカスタムIEMモデルはないようです)


内部にはアコーステックチャンバーが設けらている。
(写真はミックスウェーブ株式会社HPより引用。)


 イヤホンハウジングは木製ですが、イヤホンハウジング内部には3Dプリンターで仕上げられたアコースティックチャンバーが設置され、3基のダイナミックドライバーを無理なく配置し、かつ、繊細な音を奏でるための最適な形状にチューニングされているようです。ちなみにベント孔は金属製パーツを使用することで、左右のベント孔に差が出ないように配慮されています。


ベント孔は金属パーツで作られている。


 さて、そろそろ実聴に入りたいと思います。使用機材はいつも通りHuaweiのP30Proで、接続はエレコムのDAC内蔵USB-3.5㎜変換ケーブルAD-C35SDBK、イヤーピースはUnique Melody社の純正イヤーピース、SpinFit®社のCP100、そしてCP100+順番で使用しました。音源はAmazonプライムミュージックから、マシュメロソングことMarshmello(マシュメロ) Feat. CHVRCHES(チャーチズ)さんの「Here With Me」(クリックするとAmazonミュージックに飛びます)を聴いていきます。



付属品のケースはかなりしっかりしている。


 実を言うと今回のレビューは楽曲の選定にすごく悩みました。春らしい曲で、かつまだブログで使っていない曲でレビューしたかったので、最初はYUIさんの「CHE.R.RY」にしたのですが、3D Terminatorのポテンシャルを発揮できていないなと思い、悩みに悩んで、ブログの更新を一日ずらして、マシュメロソングにした次第ですマシュメロとは何ぞやという方はこちらのリンクからWikipediaを参照してくださいませ。みなさんもお手持ちのお好きなイヤホンで一緒に聴きながら、3D Terminatorの音を想像しつつ楽しんでいただければ嬉しいです。また、もしも、レビュー時におススメの楽曲などがありましたら、Twitterで@bocchi33まで気軽にDMもしくは、私のTweetにリプなどしてくれると嬉しいです(^_-)-☆


イヤホン同士がぶつからない構造のケース。


0:00~ クリーンなエレキギターのリフ透き通るようなヴォーカルから楽曲がスタートします。オープニングのこの透き通るような美しい響きが、3D Terminatorのサウンドの特徴の一つをよく表しているような気がします。


0:19~ 重たいトーンの打込み系のバスドラムベースハンドクラップ(?)が入ってきます。しっとりとした低音域は歪が無く沈み込むような重さがありつつも、すっきりしていて何とも綺麗な鳴り方です。このパートのドラムとベースの音は、再生環境によっては低音域が歪んだり、他の音域を邪魔しそうなくらいの存在感があるサウンドですが、3D Terminatorは迫力を保ったまま、他の音域の邪魔をせずに綺麗に鳴らし切ります。重たい低音域とは対照的に、ハンドクラップのサウンドは歯切れ良くクリスピーに響きます。


木目は角度によって表情を変えます✨


0:38~ Bメロに入ると、ハンドクラップに重なるように1トーン高めのリズム音が追加されます。そしてストリングス系のシンセサイザーも伴奏に追加されて静かに楽曲を盛り上げてきます。


0:57~ 更に1トーン高めの電子ドラムの刻みや、深く歪んだギターシンセサイザーなどの音が洪水のように入ってきますが、様々な音がごちゃごちゃせずに綺麗に聞き取れます3D Terminatorは特定の音域を誇張することがなく、全体的にクリーンでフラットな響きを得意とするようで、どこかクールで知的な雰囲気を感じるサウンドだと思いました。


SpinFit®CP100+は細かいサイズ展開


 最初は純正イヤーピースで聴き込んでみましたが、イヤーピースをSpinFit®に変更するとどうなるでしょうか?まずは従来のSpinFit® CP100に付け替えてみます。3D Terminatorのステムは、SpinFit®の適合サイズよりもやや太いようで、装着に少しコツがいるかもしれませんが装着は問題なくできます純正イヤーピースに比べると、SpinFit® CP100のサウンドはややマイルドな感じです。CP100に採用されているシリコン素材は、純正イヤーピースに比べて柔らかい素材です。また、SpinFit®ならではの首振りできる構造によってイヤーピースの耳へのあたりが非常に優しくて、純正イヤーピースからCP100に付け替えると純正よりもさらに心地良い装着感になりました。


きっとフィットするサイズが見つかります。

左:CP100  右:CP100+  

 そして次に、近日発売予定の新製品SpinFit® CP100+を試してみます。従来のCP100と同様に独自の構造によって、非常に高いフィット感が得られるイヤーピースですが、CP100+ではイヤーピース素材のシリコンが医療グレードのシリコンに変更されています。また、写真ではわかりにくいですがステム部分がクリアカラーになっていて、従来のCP100よりもスタイリッシュな印象なりました。CP100+は見た目も変わりましたが、イヤーピースの装着感や音に影響する素材の硬度が結構変わりました従来のCP100はソフトで少しペタッとしたフィット感でしたが、CP100+は従来のCP100よりも張りのある素材感になりました。CP100+はCP100よりも硬めの素材感になったのですが、耳へのフィット感は従来品と同等かそれ以上になっているのが面白いところです。従来品はソフトなタッチと引き換えに、イヤホンの種類によっては少々ぐらつくような場合もありましたが、CP100+は張りのある素材になったことで、イヤホンを保持する力が強くなり、装着時のイヤホンの安定性がアップしています。

このくびれが自然なフィット感を生み出します

くびれによって最適な角度で装着できる


 そして素材の変更は装着感以上に音に大きな影響を与えていると思います。従来のCP100はどちらかと言えば中高音域のバランスが取れた優しいサウンドでしたが、イヤホンによっては低音域の締まりや高音域のキレがやや足りないような気がする時がありました。しかし、新発売のCP100+は全音域のキレが上がり、特に高音域の表現力がアップして解像度が高い音になっていると思います。特に今回使用した3D Terminatorとの相性はかなり良く、3D Terminatorの持つポテンシャルを存分に引き出せるようになったと思います。3D Terminatorの持ち味であるBAのように伸びやかで澄み渡る綺麗な高音域と節度を持った深みある低音に更に磨きがかかり、変な表現ですがある種「より知的な音」に聴こえます。音に対して「知的」という表現はある意味で私がアレな感じですが、従来のSpinFit®が好きだった人には是非とも試してもらいたいと思える製品だと思います。


3D TerminatorはDDなのにBA的なサウンド


終わりに

 Unique Melody社より2021年1月29日発売されたイヤホン、3D Terminatorについてレビューさせていただきました。3D Terminatorイヤホン片側に3基のダイナミックドライバーを搭載しているにも関わらず、耳にフィットする非常に綺麗なウッドハウジングを持った高音質イヤホンでした。「Terminator」とは「終わらせる者」という意味ですが、やっぱり連想するのはあの映画のキャラクターだと思います。未来の世界から来た冷酷でパワフルな殺戮ロボットを連想するネーミング(年齢がバレますね(笑))、しかも「3D 」です(謎)。実際に音を聴く前は、さぞかし激しいサウンドがするのかと思っていたのですが、一聴した瞬間「あれっ!?BAだっけ?」と思わせる「バランスが取れた透明感ある澄み切ったサウンド」にはかなり驚かされました。


同じ3DDでもDQ6とは全然違いました( ̄▽ ̄;)

 3D Terminatorはその名前から連想するであろう、暴力的なくらいのパワフルサウンドを期待している方の期待には残念ながら応えられないと思いますが、フラット傾向のサウンドでリスニング向けのイヤホンを求めている方は一度聴いてみることをお勧めしたいです。私は今回初めてUnique Melody社のイヤホンを使わせていただいたのですが、何とこの3D Terminatorは希望小売価格で5万円以上するにも関わらず、Unique Melody社ではエントリーモデルです(・_・;)エントリークラスでこのサウンドであることを考えると、上位モデルがどんな凄い音なのかが非常に気になりますUnique Melody社のHPを見ると、本当にユニークで気になるイヤホンがラインナップされているので、みなさんも一度HPを見てみると面白いかもしれません。ただし、どのモデルもかなり良いお値段ですが・・・本日も最後までご覧いただきありがとうございました(*´▽`*)



Unique Melody…好きかも(*´▽`*)♡

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