【TKZK WAVE レビュー】新たなブランドが激戦区に投入したフラットバランスのハイブリッドイヤホン

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新ブランドの実力は如何に(*´∇`*)🍀✨!?

はじめに

 みなさん、こんにちは。三流心理カウンセラーです(*´▽`*)🍀✨。本日はTKZKから販売されている「WAVE」についてレビューしていきたいと思います。「TKZKって何(*´▽`*)?」と言う方も多いと思います。あまり聞きなれないブランドですよね。TKZKはハイクオリティでマニアックな音作りで定評があるTINHiFiのサブブランドで、2021年の秋頃に製品リリースを開始した比較的新しいブランドです。TINHiFiのラインナップは全体的に少々お高めの製品が多いのですが、サブブランドのTKZKはリーズナブルな価格帯でTINHiFiのエッセンスを感じられるように設立されたようです


フェイスプレートはWAVEの名前通り「波」模様!?


 「WAVE」はイヤホン片側に10㎜のデュアルヴォイスコイル・ダイナミックドライバー(以下、DD)とバランスド・アーマチュアを一基ずつ搭載した、いわゆるハイブリッドドライバー構成のイヤホンですデュアルヴォイスコイル・DDと言うのは初めて聞きましたが、新しいDDなのでしょうか?それとも中華イヤホンでおなじみの二重磁気DDと同じものなのでしょうか?そんな謎が多いTKZK「WAVE」の音を簡潔に表すと「中音域に存在感があり、高音域にアクセントがついたまとまり感のあるサウンド」です。詳しくはこのあとじっくりと見ていきたいと思います。そんなわけで本日も最後までお付き合いをよろしくお願いいたします。



使ってみた

 まずはパッケージから見ていきます。シンプルな黒い紙製のパッケージです。TINHiFiのサブブランドと言うことでコスパ重視の製品ラインナップらしいですが、パッケージのぱっと見は悪くありません。箱を開けると、イヤホンはペラペラのプラスティックモールドに包まれていて少々安っぽくは感じますが、価格帯を考えると妥当なラインだと思います。


高級感はないけれど普通のパッケージングです♪

 付属品を見ていきましょうシリコン製のイヤーピース(S,MS,M,Lの4サイズ)とケーブル、キャリングポーチというシンプルな構成です。ケースやメンテナンスブラシなどはついていません。付属のキャリングポーチはベロア調で写真のような少し珍しいきれいな色合いです。イヤーピースは4サイズ付属しています。また素材感が結構ソフトなので何気に好きな人がいるかもしれませんね。イヤーピースの形状は少し独特です。傘の高さは低めで、軸はやや短め、穴は大きめです。低音よりもすっきりとしたサウンドを狙った設計なのかもしれません。


キャリングポーチの触りご心地が気持ち良いです(*´∇`*)💖

付属のイヤーピースは4サイズ。高さは低め。

 ケーブルは100コアの銀メッキケーブルで、最近の中華イヤホンでよく見かける可もなく不可もなくくらいのクオリティです。写真のように編み込み具合は綺麗ですが、しなやかな付け心地やサウンドにこだわる方は社外品のケーブルにリケーブルするのも良いと思います。


上:社外ケーブル 下:純正ケーブル

 イヤホン本体を見ていきましょう。イヤホンはいわゆるエルゴノミクス形状で筐体はイヤホン本体、フェイスプレート、ノズルの3つのパーツから作れています。この価格帯のイヤホンとしては珍しく、高価格帯のイヤホンのようにイヤホン筐体内部まで樹脂が充填された構造になっています。イヤホン筐体に充填された樹脂はやや霞みがかった仕上げになっているため内部構造が完全には見えませんが、ドライバーからノズル部分のフィルター手前まで音導管で音が届けられるように設計されているようです。


銅製の音導管?

フィルター越しに音導管が見えます。

 イヤホンの内圧をコントロールするためのベント孔はイヤホンの内側、耳に当たる部分とイヤホン後方側面に一箇所ずつ合計二箇所開けられています。樹脂が充填された構造のイヤホン筐体なので、イヤーピースをきちんと耳にフィットさせてあげると遮音性は結構高いと思います。

 
LRが記載されているので初心者の方でも左右がわかりやすいですね


ベント孔はイヤホン内側と側面にあります


スペックは以下のようになっています。

周波数:10-40Khz

感度:110 + -3dB 

インピーダンス:22オーム+ -15%

最大歪み:3%


 インピーダンスは22Ωで、感度も110dBあるのでスマートフォン単体でも十分な音量が取れる仕様になっています。「WAVE」はいわゆるエントリークラスのイヤホンですが、周波数帯域はいわゆるハイレゾ(ハイレゾ認証は取っていないと思いますが)をもカバーする仕様になっています。

JSHiFiのケーブルはコスパが高いです。左:Hi8  右:Sky



 そろそろ実際に音を聴いていきましょう。機材はASUS Zenfone8Audirect Beam2se-21を接続して、ケーブルはJSHiFi Hi8、イヤーピースはSpinFit CP100+を使用しました。音源はAmazonプライムミュージックUnlimitedからEveさんの「ドラマツルギー」(UHD 24bit/96KHz)を聴いていきます。


この機材で聴いていきます(*´∇`*)🍀✨


0:00~ ディレイがかかったエレキギターが左右のチャンネルから聞こえます。「WAVE」は中音域がしっかりしているので、エレキギターをそのまま録音したかのような太めのギターサウンドが耳に届きます0:11~でドラムとベースが入ってきます。高音域に少しアクセントがある「WAVE」はシンバルのサウンドが軽めながら結構派手に鳴ってくれますベースの低音の重さや迫力は控えめですが、グルーヴィなフレーズが周りに埋もれることなく聴こえてきます


0:26~ エレキギターの少しスリリングで緊張感のあるコードワークに、何となくお洒落なベースのフレーズが絡むリズミカルなAメロです。前述したように「WAVE」は中音域が太目なのでヴォーカル帯域が結構前に出てきます。ヴォーカルはしかっりと前に出てきますが、サ行が刺さりそうな繊細な表現よりも、どっしりとした安定感がある鳴り方が「WAVE」の持ち味だと思います。


こうやってみるとパッケージも中々(謎)!?


0:52~ 切れとスピード感があるドラムから、一気に畳み込むようにサビに向かっていきます。スコーンと抜けるスネアドラムやサビ直前のノリの良いベースフレーズが気持ち良いです。このパートはある意味で結構派手な演奏なのですが、「WAVE」は全体的に中庸な鳴り方をするので、こういった部分ではやや盛り上がりに欠ける印象があるかもしれません。悪くはないのですが、よくも中庸、悪くも中庸といった感じです。


1:01~ サビはギター、ベース、ドラムの一体感があり、とてもバンドらしいサウンドです。どの楽器もエネルギッシュなのですが、そのような中も「WAVE」はヴォーカルが埋もれずにグンっと前に出てきますフラット系のサウンドと聞くと、少し面白みにかけるのではないかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、「WAVE」のサウンドはまとまり感がありつつも高音域に程よい味付けが施されているので、楽曲が平坦にならずに適度な立体感があります。ドンシャリサウンドと違って極端な味付けがないため、控えめな音量でも心地よくリスニングできる一本だと思いました



終わりに

 本日はTinHiFiのサブブランドであるTKZKから販売されているイヤホン「WAVE」についてレビューしていきました。「WAVE」はイヤホン片側に10㎜のデュアルヴォイスコイルDDとBAを一基ずつ搭載したハイブリッドドライバー構成のイヤホンでした「中音域に存在感があり、高音域にアクセントがついたまとまり感のあるサウンド」で、低音域はやや控えめなので、とにかく低音域の重さを求めるような方にはやや物足りなさを感じると思います。しかし、「WAVE」の持ち味はしっかりした中音域にあり、また高音域に程よいアクセントがつけられているのでヴォーカルの帯域との相性が抜群です。そして、ウォームなオバードライブやクリーンのエレキギターサウンドとの相性がとても良いと思いました。


まとまり感があるサウンドなので、ある意味刺激は控えめです。


 この価格帯のハイブリッドドライバー構成のイヤホンの多くは、比較的わかりやすいドンシャリサウンドのイヤホンが多く、製品によっては若干のチューニングの粗さ、よく言えば少し尖った個性を感じることもあります。しかしながら、TKZKは同社の製品第一弾である「WAVE」を、一歩間違えると無個性なつまらないイヤホンになってしまう可能性があるフラット寄りのチューニングバランスで仕上げてきました。新ブランドでこのような難しい製品をリリースしてきたのは、ある意味で長年のOEM経験のあるTinHiFiの自信やプライドの現れなのかもしれないと(勝手に)思いました。


音も外見もすっきりしています。


 エントリークラスのハイブリッドドライバー構成のイヤホンは、各メーカーからお手頃価格でコスパが高いモデルが多数リリースされています。そういった意味で言えば、エントリークラスのハイブリッドドライバーイヤホン市場はかなりの激戦区であり、そのような激戦区に歴史あるTinHiFiブランドではなく、あえてTKZKと言う新しいブランドで製品を投入してきたのは非常に面白いことだと思います。2022年3月現在、TKZKブランドからは他の製品がリリースされていませんが、TKZKの「WAVE」は本家のTinHiFiとは違う個性を持った面白い製品でした。TKZKブランドの今後の展開に期待したいところです。そんなわけで、今日はこのあたりで終わりたいと思います。本日も最後までお読みいただきありがとうございましたm(__)m🍀✨

フラットバランスのエントリーモデル(*´∇`*)🍀✨

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