【NOBUNAGALabs リケーブル レビュー】友禅、翔鶴、埴舂、篝火を比較。和風テイストの名前を持った高級リケーブル

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高級リケーブル(*´▽`*)


はじめに

 みなさん、こんにちは。三流心理カウンセラーです(*´▽`*)。本日は前回のTRN TA1のレビューでも予告した通り、NOBUNGALabs社からお借りしたリケーブルについてレビューさせていただきます。当ブログをお読みになってくださる方の中には、そもそも「リケーブルとは何ぞや?」と言う方は少ないと思いますが、一応リケーブルについて大まかに説明すると、イヤホンやヘッドホンに元から付属しているケーブルをコネクタ部分で取り外して別のケーブルに取り換えることや、その交換ケーブルのことをリケーブルと呼ぶことが多いです。そのためリケーブルをするためにはイヤホンに元から付属しているケーブルと同じタイプのコネクタを備えたケーブルを選ぶ必要があります。コネクタには様々な種類がありますが、今回のリケーブルはShure社をはじめ、多くのイヤホンメーカーが採用しているコネクタの一つであるmmcxと呼ばれるコネクタを備えたケーブルです。ちなみにNOBUNAGALabs社のリケーブルシリーズには、様々なタイプのコネクタとプラグタイプがラインナップされているので、もっと知りたい方はこちらからNOBUNAGALabsの公式HPを参照してみてください(^_-)-☆


mmcx端子


 リケーブルに関しては、当ブログでも以前にcooyin社の金メッキ単結晶銅8芯ケーブルの記事やJSHiFi社の銀メッキ8芯OFCケーブルについて紹介したことがあります。その時の印象としては、「リケーブルって難しいなぁ」というものでした。「ケーブルを付け替えている内に前の音を忘れてしまう」「イヤーピースの装着具合の差かもしれない」といった気持ちになってしまい、実はここだけの話、リケーブルのレビューに関しては苦手意識があります。


cooyin社のリケーブル


 今回、NOBUNAGA Labs社のリケーブルを使ってみて、リケーブルに関して色々と考えてみました。実際にTwitterなどを覗くと、リケーブルをすることで音の変化を感じている方はかなり多数いるようです。しかしながら、ネット上ではケーブルで音が変わると言うことを否定している書き込みなども良く見られますリケーブルで音の変化を感じるのはプラセボ効果だという主張もありますが、プラセボ効果が生じる確率は30%程度とされており、統計を取ったわけではないのですが、Twitterを眺める限りリケーブルの効果を感じているオーディオファンはざっと30%以上はいるような気がします。ちなみに今回私がリケーブルを試してみて、そのファーストインプレッションで低音優位に感じるリケーブル、艶やかに感じるケーブル、フラットに感じるケーブル、華やかに感じるケーブル等、ケーブルによって何らかの変化を感じたのですが、面白いことにイヤーピースを変えた時のような単純な物理的な音の変化ではないと思いました。以前にcooyin社の金メッキ単結晶銅8芯ケーブルについてレビューした時にも思ったのですが、今回の記事は「音を聴く」ということについての考察がメインになるかと思います。ちなみに、リケーブル問題に終止符を打つような画期的な結論を出すような崇高な記事ではありませんし、リケーブルの効果について議論がしたいわけでもありません。いつも以上にまとまらない記事になる予感がしますが、本日もどうぞ最後までお付き合いをよろしくお願いいたします。


和風テイスト(*´▽`*)


使ってみた

 今回NOBUNGALabs社より送っていただいたのは、友禅(ゆうぜん/OFC4芯)、翔鶴(しょうかく/Advanceシリーズ/OFC錫メッキ4芯)、埴舂(うえつき/INSPIREシリーズ/4N純銀・金メッキ+4N純銀+6N OCC4芯)、篝火(かがりび/SUPREMEシリーズ/4N純銀・金メッキ8芯)の合計4種類のリケーブルで、全てmmcx接続&3.5㎜プラグ仕様です。どのケーブルも見た目の質感、ケーブルの仕上げなどが非常に綺麗で、巻き癖が付きにくそうなしなやかなケーブルです。スプリッター部分は半田を使わずに仕上げてあるとのことで中々手間暇がかかっているように見えます。また、材質もかなり高級なものを使用しているようです。写真のようにイヤホン付属ケーブルとは比べ物にならないくらいに高級感があるカッコイイケーブルだと思います。

スプリッターの中にもこだわりが詰まっている


 ケーブル本体はかなり高価な材質で作られているようですが、パッケージは透明プラスチック製の簡素な包装で、綺麗な和風デザインの製品仕様が書かれた台紙と一緒にケーブルが入っています。それぞれをプラグ部分からスプリッター部分の太い部分で比較してみると写真のようになります。


編み込み具合は大きく違う


 それぞれ太さや編み込具合がかなり違います。一番左がTRN TA1付属の純正銀メッキケーブルです。見ての通り圧倒的に細いです。そして、純正銀メッキケーブルの右隣り、新品十円玉色のケーブルが友禅(ゆうぜん)です。かなりがっちりと太く編み込まれているのがわかります。更にその隣、上品な艶消しブラックのケーブルが翔鶴(しょうかく)です。編み込みの幅は友禅と同じくらいですが、友禅よりも一回り程度細く見えます。続いて、シャンパンゴールドのケーブルが埴舂(うえつき)です。編み込みの幅は翔鶴の倍くらいで、ふんわりと編み込まれているように見えます。最後が篝火(かがりび)です。非常に細かいピッチでケーブルが編み込まれています。金メッキですが、以前の記事でレビューしたcooyin社のケーブルよりも黄色味が薄いゴールドですね。


こちらもそれぞれ編み込み方が違う


 それぞれのスプリッターからコネクタまでも写真を乗せておきます。順番は先ほどの通りですが、プラグ部分からスプリッターまでの編み込みの具合とはまた少し違った雰囲気ですね。コネクタとプラグはどのモデルも大体同じものに見えます。どのモデルも金属製で安っぽさがないしっかりしたコネクタとプラグで、ちなみに日本製とのことです。


日本製のコネクタとプラグ


 では実際にイヤホンとケーブルを接続して音楽を聴いていきましょう。使用機材はいつも通りHuaweiのP30Proで、接続はエレコムのDAC内蔵USB-3.5㎜変換ケーブルAD-C35SDBKを使用しました。使用したイヤホンはTRNのTA1、音源はAmazonプライムミュージックから、LiSAさんの「わがままケット・シー」を聴いていきます。「わがままケット・シー」はちょっとドキッとするような、大人な何かを感じる楽曲です。ちなみに試聴環境は混雑した電車の中です。


 最初は友禅(ゆうぜん/OFC4芯)です。友禅は新品十円玉色で、かなりがっちりと太く編み込まれているケーブルです。ファーストインプレッションは、純正銀メッキケーブルの爽快なスピード感あるサウンドから一転して、深みのある豊かな低音で楽曲に安定感が出た気がしました。決して下品でブーミーな低音ではなく、楽曲の下支えをするベースやドラムと言ったリズム隊の存在感が強くなって、ロックはもちろん、スローテンポなバラードにも合うと思いました。


銅の輝きが美しい友禅


 2番目は翔鶴(しょうかく/Advanceシリーズ/OFC錫メッキ4芯)です。上品な艶消しブラックのケーブルで、編み込みの幅は友禅と同じくらいですが、友禅よりも一回り程度細く見えます。ファーストインプレッションはあまり特徴が無くすっきりしている印象を受けました。ヴォーカルが一歩前に来たような感じで、歌モノとの相性が良さそうな気がします。


一番新しい翔鶴は漆黒


 3番目は埴舂(うえつき/INSPIREシリーズ/4N純銀・金メッキ+4N純銀+6N OCC4芯)です。ケーブルの色はシャンパンゴールドで編み込みの幅は翔鶴の倍くらい、ふんわりと編み込まれているように見えます。一聴した感じは上品でフラットな音質に聴こえる気がします。友禅や翔鶴に比べると解像度が高いような気がしました。


個人的には埴舂が好き(*´▽`*)♡

 4番目は篝火(かがりび/SUPREMEシリーズ/4N純銀・金メッキ8芯)です。上品な輝きの金メッキケーブルで、友禅、翔鶴、埴舂に比べて非常に細かいピッチで編み込まれています。基本は埴舂に似た音質ですが、低音域は結構深みがあり、高音域は金物楽器がガッシャーンと鳴ったりせずに、必要な高音を出つつも上品かつ綺麗に鳴っている気がしました。フラットな埴春の繊細な音質は好きだけど、もっとメリハリが欲しい人向けと言ったところでしょうか。


一番豪勢ないでたちの篝火


 そして帰宅後、次は静かな部屋で丁寧に聴き込んでみました。なんとびっくり、家に帰ってから聴き比べると電車の中で聴いた時のようにはっきりとした違いがわからないのです。ケーブル毎に音が違う気はするのですが、電車の中で感じたような明確な差が感じられません。謎です。前述した4種類のケーブル毎の印象は電車の中でいつも通りに音楽を聴いてみた時のファーストインプレッションのメモ書きなのですが・・・


終わりに

 本日はNOBUNGALabs社よりお借りした4種類のリケーブル、友禅(ゆうぜん/OFC4芯)、翔鶴(しょうかく/Advanceシリーズ/OFC錫メッキ4芯)、埴舂(うえつき/INSPIREシリーズ/4N純銀・金メッキ+4N純銀+6N OCC4芯)、篝火(かがりび/SUPREMEシリーズ/4N純銀・金メッキ8芯)を使ってみました。それぞれが高価な素材をふんだんに使って丁寧に編み込まれたケーブルは見た目も非常に良いですが、とてもしなやかな質感に仕上げられており、装着感も純正ケーブルと比べて非常に快適でした。余談ですが、固い純正ケーブルをShureがけした際に耳が痛い方や、イヤーピースが抜けてしまう方にもおススメできる製品だと思いました。今回はレビューとしては少々薄いかと思いますが、音について色々と考えることができて面白かったです。


翔鶴は4種の中では一番固めかも(柔らかいけれど)

 今回、私の使用環境において、私が音を聴いたプロセスを少し整理してみたいと思います。大まかに言うとスマホのアウトプットから流れ出た電気信号は、ケーブルを通ってイヤホンから出力されて、空気の振動として私の鼓膜に届き、その空気の振動を私の脳が処理して音として聴いたということになります。さらに言えば、スマホと私の間に存在しているありとあらゆる様々な刺激の総和(ケーブル材質・ゲージの太さ・本数・編み方の違い、環境音、目から見えた物や人、その時の気分等々)の中で私の脳が何らかの基準で選択・知覚して処理したものが、私が聴いた音と言うことになります。私たちが音を聴くと言うことは一見単純なことのように思いがちですが、その中には人それぞれの様々なロマンが溶け込んでいることを改めて感じました(謎)。


埴舂と篝火のケーブルが一番柔らかいかも


 私は以前、エレキギターを弾いていたのですが(今でもたま~に弾きます)、エレキギターの世界でも、エレキギターとアンプを繋ぐケーブルや、エレキギターの内部配線、エレキギターのボリュームポッドの抵抗、コンデンサー等様々な部品を交換して音を自分色にチューンナップする人達が結構います。この手のチューンナップは自分にしかわからないような繊細なものから、コンデンサー交換のような露骨に音が変わるものまで様々なものがあります。オーディオの世界もイヤホンの世界も、より良い音を求める人間の熱意は凄いものがあるなぁと思いました。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

熱意とロマンは終わらない(*´▽`*)


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