【cooyin 金メッキ単結晶銅8芯ケーブル(3.5㎜mmcx) レビュー】お気に入りのイヤホンをより自分好みにしたいあなたへ
パッケージもケーブルも丁寧な造り |
はじめに
今年もいよいよ残すところあと2週間を切りました。そして、一気に寒くなってきましたね。皆様は体調などを崩されていないでしょうか?
本日はcooyin社より販売されている、金メッキ単結晶銅8芯ケーブルについて紹介させていただきます。先月、Shure社のSE215SEを使ってShure純正ケーブル、Shure純正Bluetoothケーブル、サードパーティ製のBluetoothケーブルの比較レビューをしましたが、今回はSE215SEをこちらの高級な金メッキ単結晶銅8芯ケーブルとHiFiHearの4芯銀メッキケーブル、Shure純正ケーブルに接続して音を比較をしてみたいと思います。
追記:ページ最後のアマゾンリンクにコスパ重視の16芯モデルへのリンクも追加しました。
安定のShure SE215SE |
cooyinさんの販売している、金メッキ単結晶銅8芯ケーブルについて、Amazonの商品説明欄を見ると製品のセールスポイントは以下の5点のようです。Amazonの説明ページの記載が若干アレだったので私なりにかみ砕いて記述してみました。
①金メッキ単結晶銅素材
高品質な銅線に金メッキをほどこした、原音に忠実で高音質なケーブル。また、金メッキにより、銅線の酸化・腐食を防ぐことができる。
②プロ職人による手編み
プロの職人による手編みケーブルなので、ユーザーが希望するプラグやピンの形状で製作することができる(ゼンハイザーのIE40PRO用などもできるみたいです)。
③高精度PVC外被
伝送速度向上、外部電磁波の影響を防ぐ、ロスの減少(何ロス?)、音の出力の安定化、内芯線のクロストーク防止、ケーブルのタッチノイズ防止。
④装着しやすい
ケーブルのカーブを人間工学的に設計しているのでShureがけしやすい。
⑤高解像度
金属スプリッター(謎)が付いており音の解像度を向上させ、自然なリアリティな云々。少し説明がわかりにくかったのですが、高解像度をかつ原音に忠実な音を目指したケーブルで、見た目も高級感があるといった感じのようです。
スプリッター? |
説明が少々わかりにくいところもあったのですが、私なりに勝手にまとめると「こちらの金メッキ単結晶銅8芯ケーブルは高品質で高耐久な素材を使い、プロの職人がユーザーの使用機材に合わせて一本一本丁寧に製作しています。人間工学に基づいて設計されたケーブルの使用感は多くの人にとって快適で、そのサウンドはノイズが少なく、原音に忠実で高音質なものです。さらにケーブルの外観は所有欲をも満たしてくれるように高級感がある仕上げにしました」と言った感じでしょうか?
耳掛けのカーブはこんな感じ |
この金メッキ単結晶銅8芯ケーブルの販売ページには、以下のように、基本仕様が公開されているので、スペックから音の方向性が想像できるようなリケーブル上級者にとっては製品が選びやすいと思います。
基本仕様
メーカー:cooyin
導 体:7N金メッキ単結晶銅
線 芯:一芯あたり19本8芯総合133本(何故そうなるのかわかる方がいたら教えて!!)
線 径:5AWG 抵抗:1.06Ω
線 長:1.2m+/-0.1m 作り方:手編み
断面積 :16.77㎟ プラグ型:金メッキ
ピン型 :mmcx カスタマイズ:OK
今までに何度かBluetoothケーブルを使ったリケーブルレビューはしていますが、Bluetoothのリケーブルの場合は音を変換するチップやコーデックなどの影響があるため、Bluetoothケーブル毎に音の傾向が結構変わる実感があります。では有線ケーブルの場合はどうなるでしょうか?例えばエレキギターのシールドケーブルはベルデン、カナレ、モンスターケーブル、オヤイデなどメーカーを変えると結構音の違いが出ます。据置型オーディオのスピーカーもケーブルを変えると音の変化がそれなりにわかります。イヤホンの場合、このブログではKZ Acoustics社の新世代XシリーズイヤホンであるEDXのレビューをした際に、KZ Acoustics社の純正銅ケーブルと純正銀メッキケーブルとで音の違いを感じましたが、今回の比較はどのような結果になるでしょうか?本日も最後までお付き合いをよろしくお願いいたします。
Bluetoothケーブルは音の違いがわかりやすい |
余談ですが、製品提供をしていただいた時に、cooyinさんとはガチでレビューして良いかどうかを以下のようなやりとりで確認しました(以下、原文ママ)。
私:「使ってみた感想は良い点も悪い点もレビューしますが問題ありませんでしょうか?」
cooyin:「弊店はますます商品を改善するように思っています、ご遠慮なく悪い点も書かせてください」
そんなわけ今回も
「遠慮なくいきます(*´▽`*)」
使ってみた
まずはパッケージから眺めてみます。写真のように丁寧に梱包されています。
丁寧な梱包 |
箱の保護材を開けると、このようなアジアンテイストの箱が出てきます。
箱の裏は麻っぽい |
箱の裏面は麻のような感じで、箱の表面は何やら漢字がプリントされた非常に雰囲気のあるファブリックが使われています。
光沢あるアジアンテイストなファブリック |
箱の下部に見える紐のようなものを引っ張ると、ふさふさした紐が出てきました。ある種、神々しい雰囲気を感じますね。
紐は馬の尻尾的なアレ(謎) |
紐を引っ張って蓋を開けると、紐の留め具に古銭のような穴の開いた硬貨が使われています。なんだかワクワクしてくるような、非常に凝ったパッケージです。
何か縁起が良さそうな雰囲気 |
箱を開けると、ケーブルは袋に包まれていました。ちなみに、某中華イヤホンのような不快な匂いは一切ありませんでした(笑)
匂いOK!! |
箱の中にはケーブルとケーブルクリップ、ケーブルをまとめるバンド、製品の説明書や保証書が入っています。ちなみにバンドはケーブルにつけられていますが、簡単に取り外すことができます。8芯ケーブルの手編みと言うことで、今回の比較用である4芯銀メッキケーブルと比べるとかなり太いです。しかし、太いにも関わらず、ケーブルのしなやかさは同程度で取り回しは良いです。
三点セット |
ケーブルのプラグとピンはこのような感じで、ユーザーによる取り外しが可能に見えます。手が器用な方であれば、ケーブル根元の断線やコネクタ類の仕様変更などもしやすいかもしれません。ケーブルとプラグ、ピンの付け根部分は黒い熱収縮チューブのようなもので加工されています。今回提供していただいたのは3.5㎜プラグのモデルですが、金属製の非常にしっかりとしたプラグが付いています。mmcx端子の部分もアルミの削り出し部品に見えます。
プラグは六角の穴がある |
製品保証についてcooyinさんにTwitterのDMで確認したところ、返品・交換は10日以内、製品の不具合に関しては6か月の新品交換による保証対応をしてくれるとのことでした。高級ケーブルなので製品保証があるのは良いですが、欲を言えば製品保証は1年くらいにしてもらえると良いなと思いました。もっとも、そうそう壊れるものではないと思いますが。それなりに高価な製品なので、保証が長い方が精神的に購入しやすいと思います。
アフターサービスは少し短いかも |
では金メッキ単結晶銅8芯ケーブルをイヤホンにつないで音をチェックしてみましょう。まずはケーブルをShureSE215SEにつなぎます。mmcx端子の接続も普通で、特に固くも緩くもなくスムーズに接続でき、装着感も良好です。今回も前回と同じようにHuawei P30ProにエレコムのAD-C35SDBKを接続して、Amazonプライムミュージックを音源にして音質をチェックします。最近は音のチェックでヨルシカさんの曲をよく聴くので、ヨルシカさんの楽曲をしばらく聴き込んだのですが、「うーん・・・良い音」なのですが、普段の音との違いが非常にわかりにくいです。ネットで検索すると、銀メッキ銅線に比べて、金メッキ銅線は癖が無いのが特徴のようです。
SE535の赤ならシャア専用になりそう |
実はcooyinさんとレビュー用ケーブルのご相談をした際に、銀メッキと金メッキのどちらが良いかと言う話になったのですが、cooyinさんのおススメは音の変化がわかりやすい銀メッキ単結晶銅8芯ケーブルだったのです。しかし、私はインスタ映えならぬブログ映えを重視して金メッキ単結晶銅8芯ケーブルを選んだのです。銀にするか?金にするか?って何かの昔話みたいな話ですよね。インスタなら金メッキが良かったかもしれませんが、レビューするなら音の変化がわかりやすい銀メッキにするべきだったと後悔しつつ、音を聴き込み、ケーブルをHiFiHear製の銀メッキ4芯ケーブルに付け替えてみました。付け替えてみたところ、音が違う気がしました( ;∀;)ヨカッタ
HiFiHear製の銀メッキ4芯ケーブル |
銀メッキ4芯ケーブルに比べて、金メッキ単結晶銅8芯ケーブルは音場がわずかに広く、特に低音が少し豊かです。一応、Shure純正ケーブルに付け替えて確認したところ、やはり、金メッキ単結晶銅8芯ケーブルは音場がわずかに広いように感じます。銀メッキ4芯ケーブルは全体的に音がタイトで、シンバルなどの金属音が固めでくっきりしているような気がしますが、金メッキ単結晶銅8芯ケーブルは金属音がややマイルドな気がしました。SE215SE自体が癖のない音質だから音の違いがわかりにくいのかと思って、HiFiHearさんの名(迷)イヤホンF30(1DD、2BA)に付け替えたとところ、F30の方が音の違いが分かりやすい気がします。銀メッキ4芯ケーブルに比べて、金メッキ単結晶銅8芯ケーブルの方が、派手な見た目に反して低音域と高音域の音質に角が無く、銀メッキ4芯ケーブルよりも上品な音になった気がしました。
意外と良い音がするの名(迷)機 |
終わりに
本日はcooyin様からご提供いただいた、金メッキ単結晶銅8芯ケーブルについてレビューさせていただきました。cooyinさんの金メッキ単結晶銅8芯ケーブルは、熟練した職人(10年以上とのこと)が高級な素材を使って一本一本作成しているという高品質な手編みのリケーブルでした。手編みの製品なので、ユーザーの様々な注文に応じてプラグやピンをカスタマイズすることができ、自分のリスニング環境に応じた製品を購入することができます。8芯の手編みケーブルなので、純正ケーブルや4芯ケーブルに比べて非常に太いのですが、純正ケーブルよりもしなやかで、手編みかつShureがけ仕様のおかげで服とケーブルが擦れた際に起きるタッチノイズは皆無でした。
太くてもしなやかなケーブル |
今回、特に興味深かったのは音以上に製品のパッケージングや製品の仕上げです。ケーブルが収納されている箱の造りやケーブル編み込み具合、パーツの仕上げが綺麗で、cooyinさんのリケーブルは音楽を聴く前のプロセスも大切にして製品を企画しているのだなと感じました。人間の知覚とは不思議なもので、その時の気分が知覚にも影響を与えます。例えば、悲しい気分の時と嬉しい気分の時では、同じ楽曲を聴いても聞こえ方が違ってきます。それと同様に、自分のお気に入りのイヤホンに特別なケーブルを接続して聴く音楽は、一味違った音楽体験をもたらしてくれるのではないでしょうか?
細かい仕上げが綺麗 |
気分の話で〆るのは少々アレなので、音の違いと言う点から考察してみましょう。今回の私の環境における比較では、リケーブルによる音の違いは非常に繊細な変化でした。金メッキ単結晶銅8芯ケーブルは、今回比較したケーブル達よりも、全体的にほんのわずかに柔らかさを感じる音で、お気に入りのイヤホンの味付けを少しだけ変えたいというような人向けのケーブルだと思います。リケーブルに比べると、イヤホンの機種を別の機種に交換した場合は音の変化が大きく、例えるならば味噌ラーメンと醬油ラーメンくらい音が変化します(謎)根本的に違う味にしたい、劇的に音を変えたいユーザーの方はリケーブルよりもイヤホンの交換が良いのかもしれません。しかしながら、お気に入りのイヤホンの音質を少しチューニングしたい、例えば、イヤホンのベントにテープを貼って音を微調整するような上級者にとっては、リケーブルは非常に意味のある選択肢の一つだと思います。例えるなら、リケーブルとはラーメンに胡椒や七味を少しかけるかどうかと言った感じのカスタマイズなのです。ニンニクや豆板醤をドバっと入れるような劇的なものを求める人は、素直にDAPを変えた方が良いでしょう。わけのわからない例えですみません( ´∀` )
刺激が欲しい人はDAPかイヤホンを交換しよう |
しかしながら、使っていて気になった点もあります。今回ご提供いただいた手編みの8芯ケーブルは、一般的なケーブルよりもボリュームがあるので私が愛用しているような小型のキャリーケースだと、入らなくはないのですがキャリーケースがパンパンになってしまいます。付属の箱は豪華で良いのですが、この箱は恐らく自宅でのケーブル保管用で、持ち歩きにはむいていないと思います。できれば、かさばらない薄型でイヤホンとケーブルが収納しやすい専用のケースがあると嬉しいです。また、値段相応のしっかりとした製品だと感じたので、日本での修理拠点などがあれば長く使っていける製品になると思いました。修理や仕様変更などに対応できる、アフターサービス部門があれば、きっと愛用者が増えるのではないでしょうか。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
コンパクトなケースだと大盛になる(謎) |
P.S.
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手作りカスタムケーブル!! |
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