【ThieAudio Legacy3 レビュー】高級感ある個性的な造りに反して奇をてらうことがない中庸なサウンド
ThieAudio Legacy3(*´▽`*)♪ |
はじめに
みなさん、こんにちは。三流心理カウンセラーです(*´▽`*)。本日はThieAudioから発売されている、Legacy3についてレビューしていきたいと思います。LegacyシリーズはThieAudioからリリースされているマルチドライバーユニットを搭載したイヤホンで、ハイエンドモデルのLegacy9を筆頭に複数のラインナップで展開されています。ちなみにThieAudio「ティ オーディオ」と読むようです。ThieAudioは中国のイヤホンセラーであるL.S.AudioことLinSoul Audioのオリジナルモデルとのことです。L.S.Audioのオリジナル製品には、音楽愛好家向けのLegacyシリーズの他に、ミュージシャン向けのVoyagerシリーズというラインナップもあります。今回はご縁があってL.S.AudioさんからLegacy3を提供していただきました。最近は提供品が多いですが、どのような製品であっても私が感じた通りしかレビューはできないのでイヤホンセラーの方々は予めご了承ください。もっともそんなに酷いことを書いたことはあまりない気がしますが(^_-)-☆
キラキラしたフェイスプレート✨ |
Legacyシリーズはモデル名のアラビア数字がドライバーユニットの数を表しており、Legacy3は3基のドライバーユニットを搭載したモデルになっています。ドライバーユニットの構成はダイナミックドライバー(以下、DD)が一基、バランスド・アーマチュア(以下、BA)が二基となっています。Legacy3に採用されている10㎜のナノメンブレンダイナミックダイヤフラムドライバーは、ハイエンドモデルのLegacy9に採用されているものと同じものとのことです。Amazonの販売ページによると、Legacy3はクリーンな低音域と中低音域のチューニングに特に力を入れているとのことでした。また、中高音域のチューニングではヴォーカルと楽器の演奏の分離感がでるように配慮しているようです。そして気になるのが、イヤホンハウジングに設けらている謎のスイッチです。イヤホンハウジングの横に、「1」,「2」と書かれた小さなスライド式のスイッチがあります。付属品の中にある、シムカード取り出しツールみたいなものを使って操作するようです。噂によると、このスイッチを操作することによって出音域の特徴を調整できるようです(どのような変化があるのかは現在L.S.Audioに問い合わせ中です。今回はいじらないでレビューしてみました)。そんなLegacy3の音質を簡潔に表すと「まろやかで優しい響きの中音域に特徴があり、ほどよく艶の乗ったボーカルを楽しめる耳に優しい音質」です。詳しくは、いつものように、この後ゆっくりとレビューしていきます。それでは本日も最後までお付き合いをよろしくお願いいたします(^_-)-☆
高級感あるレザーケースと謎の金属ツール |
使ってみた
まずは外観から見ていきましょう。パッケージはデパートで売っているクッキーやチョコレートでも入っていそうな少し高級感のある濃い緑色の箱にイヤホンや付属品が梱包されています。ひき出しのようになった内箱を外箱から引き出すと、イヤホンとレザーケースが顔を出します。レザーケースは高級感ある茶色の革製です。恐らく本革で、造りもよく、ケースのフラップ部分にはマグネットが使われており開閉がワンタッチでできます。レザーケースの中にはイヤーピースが3セット(S,M,Lサイズ)と「謎の金属ツール」というか「シムカードを出す時に使うアレ」が入っています。まさか、「LTE仕様!?」ではなくこのツールを使って、イヤホンハウジング横のチューニングスイッチを操作するようです。個人的にはシムカード取り出しツールを無くして買おうか迷っていたので少し助かりました(*´▽`*)(謎)ちょっと気になるのは、Legacy3の箱の中をくまなく探してみても、保証書や説明書の類が一切入っていません。中華イヤホン関係でその手の書類を使った経験はほぼないのですが、今回は謎のスイッチがついているので説明書が欲しいと思いました。
クッキーが入っていそうな箱 |
余談ですが、中華製品をよく買う方はAmazonPrimeで購入すると安心だと思います。販売業者とのコンタクトが取りやすく、不良品などの対応も非常に速いです。イヤホンではお世話になったことはありませんが、他の製品で不良品だった時にはAmazon経由で連絡すると速攻で新品が送られてきたことが何度かあります。もっとも、それでも連絡がつながらない強者業者もいるようなので、絶対ではないですが、AmazonPrimeでの購入なら最悪の場合Amazonが補償してくれます。個人的には少し安いアリエクよりもAmazon推しです。
白い紙がさらにお菓子箱感をアップさせる |
ちょっと脱線しました。イヤホン本体を見ていきましょう。今回送られてきたのはフェイスプレートがキラキラしたラメで装飾された青色のモデルでした。イヤホンハウジングは全て樹脂製で、変なバリや継ぎ目の不良が無い立体的で滑らかな仕上げになっていて造りは非常に良いと思います。Legacy3のカラーバリエーションは4色ですが、カラーバリエーションの設定が少し変わっています。青色は3タイプあり、フェイスプレート部分がマーブル模様タイプ、クロックワークスという歯車タイプ、そして私の手元にあるラメタイプと、Chinese Whiteという白いボーンチャイナ(陶磁器)のような見た目のタイプがあります。
Amazonの販売ページを見るとクロック ワークスだけpinタイプが違うように見える。 (写真はL.S.Audioの販売ページより引用) |
高級感のある佇まい(*´▽`*) |
青色は3モデルとも全てイヤホンハウジングの耳に当たる側が透明感のある薄いクリアブルーでイヤホン内部の構造が見えるようになっています。Legacy3は高級イヤホンと同じように、イヤホンハウジング内に音導管が設置されており、音導管はイヤホンステム部分を通りステムの出口部分は二つの穴になっています。ステム部分はカスタムIEMのようにイヤホンハウジングと一体型成形になっていて、イヤーピースの着脱も非常にスムーズにできます。付属のイヤーピースは黒色で、傘部分と軸部分が一体成型のタイプですが、イヤホンに合わせ設計されているのか意外に装着感が良いイヤーピースでした。ちなみに4種類のカラーバリエーションの中で、Chinese Whiteだけは白い陶磁器のような筐体で、イヤホンハウジングの中身が見えないようになっていますが、個人的には独特な雰囲気を醸し出すChinese Whiteのデザインも個性的で良いと思いました。
Chinese Whiteは結構渋いと思う(*´▽`*) (写真はL.S.Audioの販売ページより引用) |
さて、そろそろ実際に音を聴いていこうと思います。使用機材はいつも通りHuaweiのP30Proで、接続はエレコムのDAC内蔵USB-3.5㎜変換ケーブルAD-C35SDBKを使用しました。また、イヤーピースは前回のUnique Melody 3D Terminatorのレビュー内でもご紹介させていただいたSpinfit社のCP100+を使用しました。イヤーピースは近日発売予定のSpinFit CP100+を使用しました。音源はAmazonプライムミュージックから、中島美嘉さんの「桜色舞うころ」を聴いていきます。「桜色舞うころ」はピアノやストリングス、マンドリン、ギターなどアコーステックな楽器の優しい音色が美しいスローテンポのバラードです。よろしければ、皆さんもお手持ちのイヤホンで「桜色舞うころ」をききながら、Legacy3の音を想像してみてください(^_-)-☆
CP100+かなりイイですよ(^_-)-☆ |
0:00~ 美しい春の情景が目に浮かぶようなピアノのイントロから楽曲がスタートします。Legacy3の音場は狭すぎず、広すぎずの程よい広さの聴きやすい設定で、ピアノの音は角が無く、まろやかでありながらも適度に明瞭で広がりを感じる鳴り方をします。
0:12~ 中島美嘉さんのヴォーカルが入ってきます。ヴォーカルの表現は自然に聴こえ、息遣いも強調される感じがなくナチュラルです。ヴォーカル表現は耳に全神経を集中してしまうような解像度が高いタイプではなく、全般的にリラックスして聴くのに適した、サ行の刺さりが無い優しい音質です。
意外と純正イヤーピースも悪くなかったです♪ |
0:36~ 弦楽器、マンドリンやチェロ?が入ってきます。中低音域から中高音域あたりの音の響きが綺麗です。チェロのような深みがあるストリングスも自然で綺麗な音色です。サビの部分に入っても、伸びやかな中音域が非常に心地良いです。
1:32~ ベースやドラム、ギターが入ってきます。ベースやドラムは沈み込むような方向で適度な重さがありつつ、ぼやけるわけでも、くっきりし過ぎるわけでも無く、中庸的な鳴り方をします。そして、ギターのような金属系のサウンドは、いわゆるシャリ感が表には出てこない鳴り方をするため、金属的な鳴りが苦手な方やリラックスして音を楽しみたい方の好みにハマると思いました。逆に少し物足りない方はポータブルアンプなどを繋いでみるのが良いかもしれません。
FiioのQ3を使うと音がくっきりしました(*´▽`*) |
終わりに
本日はThieAudioのLegacy3についてレビューしていきました。Legacy3はL.S.Audioのオリジナル製品で、10㎜のDD1基とBAを2基搭載した、ハイブリッドマルチドライバーイヤホンでした。Legacy3は特にイヤホンハウジングのエクステリアや造りが非常に凝っていて、時計の中身のような歯車デザインや白い陶器のようなデザインなど非常に個性的なデザインバリエーションがありました。もちろん、凝っているのは見た目だけではなく、より良い音を生み出すためにイヤホンハウジング内部には音導管が設置されており、高級イヤホン顔負けの手の込んだ造りでした。また、高級感がある革製のキャリーケースはワンタッチでイヤホンの出し入れができて非常に使い勝手が良かったです。
右のスイッチが謎スイッチ |
音導管が設置されいてる |
サウンドについて少し振り返ってみます。Legacy3のサウンドについて、私が最初に感じた印象は、低音域はしっかりと出しつつも他の音域の邪魔しない程良いチューニングで、ヴォーカルなどの中音域から中高音域の聴きやすさを重視したイヤホンという印象でした。実は、その後Legacy3の曲線見る機会があったのですが、何とびっくり、私が思っていたよりもかなりドンシャリな曲線だったのです。その曲線を見る限り、かなり大胆に中音域から中高音域が削られているのですが、私の体感的にはそんなにヴォーカルの帯域が削られているようには感じられなかったので、私の耳はあてにならないなぁと思いました(笑)。もちろん聴こえ方は曲線だけでは決まらないと思いますし、再生環境によっても聞こえ方は変わると思います。ただ、実際に曲線を見たあとでも「使ってみた」の実聴に記述したように、私の印象としては中庸で癖のない中音域に特徴があるイヤホンと言う印象は変わりませんでした(・_・;)
リケーブルは0.78㎜ピッチの中華2pinでOK!! |
そんなわけで、Legacy3自体はドンシャリのチューニングであるものの、ヴォーカルが奥に引っ込んでいるようなイヤホンではなく、また高音域がシャリつかない音質で、多くの人にとって聴きやすい音を鳴らすイヤホンだと思います。しかしながら、イヤホンハウジングの作り込みやエクステリアデザインの美しさ、付属レザーケースの高級感などを加味すると、個人的にはもう少し個性のある音を期待したくなるというのが本音です。もっとも、Legacy3はLegacyシリーズの下位モデルなので、BAの数が多い上位モデルは、もっと高音域にきらめきや立体感を感じるような個性的な仕上げになっていそうな気がします。機会があれば上位モデルやミュージシャン向けのVoyagerシリーズも試してみたいと思いました。本日も最後までお読みいただきありがとうございました(*´▽`*)
Legacy3は中庸なイヤホンでした(*´▽`*) |
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