【BQEYZ Autumn レビュー】BQEYZ社の新たなるフラッグシップの実力は!?

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冬だけどAutumn(*´▽`*)👍

はじめに

 みなさん、こんにちは。三流心理カウンセラーです(*´▽`*)🍀✨本日はBQEYZ社から新しく発売されたイヤホン「Autumn」についてレビューしていきたいと思います。BQEYZ社は個性的なドライバーユニット構成と独自の世界観を持った高音質なイヤホンをリリースするメーカーです。当ブログでは以前に「Spring2」や「Summer」をレビューしたことがあるので、もしかすると記事をご覧になったことがある方もいらっしゃるかもしれません。

BQEYZ社の名機 Spring2


 近年のBQEYZ社のイヤホンと言えば、超高音域を鳴らしきる「ピエゾドライバー」を思い浮かべる方が多いと思います。しかしながら、「Autumn」には、ある意味同社のシンボルである「ピエゾドライバー」は搭載されていません。「Autumn」はイヤホン片側に13㎜のダイナミックドライバー(以下、DD)を一基搭載した、いわゆるシングルダイナミックドライバーイヤホンなのですBQEYZ社のイヤホンなのに搭載されているドライバーユニットがDD一基と聞くと一瞬不安を感じる人もいるかもしれませんが、「Autumn」はイヤホン筐体内部にデュアルキャビティー・アコーステックチャンバーを設定することで、低音域から超高音域まで振動板がスムーズに動くように工夫がされています

2021年の夏に発売されて話題になったSummer

 そして、すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、「Autumn」の最大の特徴はイヤホンに「マグネティック・チューニング・ベント・システム(写真の金色の小さなパーツがそれです)」という独創的なシステムを設置していることです。DDを搭載したイヤホンは、多くの場合「ベント孔」というイヤホン内部の圧力を調整するための穴がイヤホン筐体に開けられています。「Autumn」では「マグネティック・チューニング・ベント・システム」を使ってサウンドの傾向を変えることができるようにデザインされているのです。

この小さなパーツがサウンドを変えてくれます。

 私が最初にBQEYZ社の音を聴いたのは同社の名器「Spring2」でした。ちなみに「Spring2」は低音域から超高音域まで音に密度の濃さがあり、解像度が高い素晴らしいサウンドで、私のお気に入りのイヤホンの一つです。さて、今回ご紹介する「Autumn」はBQEYZ社のTwitterで発売情報を知った時から、早く音を聴いてみたいと首を長くして待っていた一本です。すっかり前振りが長くなってしまいましたが「Autumn」のサウンドを簡潔に表現すると「低音域から超高音域までBQEYZらしい密度の濃いサウンドでありながら各音の分離感があるダイナミックなサウンド」です。「Autumn」でこのサウンドだと、いずれ発売されるであろう「Winter」ではどうなってしまうのか(もちろんいい意味でです)!?という余計な心配が出てきます。詳しくはこの後じっくりと見ていきたいと思いますので、本日も最後までお付き合いをよろしくお願いいたします。


Youtubeもやっています(*´▽`*)🍀✨

使ってみた

 パッケージから見ていきましょう。黒いシックな箱にモノトーンで「Autumn」のイラストが描かれています。外箱をスライドさせると内箱はビビッドなオレンジ色と黒の二色になっており、ウレタンモールドにしっかりと固定されたイヤホン本体が顔を出します。「Autumn」のカラーバリエーションは二色でアッシュ・グリーンベンゾ・ブルーという他社では見かけない非常にお洒落なカラーです。私はアッシュ・グリーンを選びました。

ちょっと珍しい配色のパッケージです(^^♪

 まずは付属品を見ていきましょう。付属品はシリコン製イヤーピースが二種類(S,M,L)とキャリングケース、ケーブル、そして「マグネティック・チューニング・ベント・システム」用のパーツとパーツ交換用のツールです。イヤーピースは標準的なサウンドを追求したタイプと高音域を強調したタイプのようです。キャリングケースは「Spring2」に付属していたものと同じタイプのレザー調ケースで、サイズはSummerに付属していたものと同じ小型タイプのケースです。付属ケーブルはアマゾンの販売ページを見ると銀メッキ線と銅線の撚線のようです。このケーブルの色合いが中々渋い色で、シックなイヤホン筐体とのマッチングが良いです。ちなみに、3.5㎜プラグ&0.78㎜の2pinです。

奥が標準タイプ、手前は形状的に高音重視タイプ・・・かな(・。・;

 そして気になるのが、「マグネティック・チューニング・ベント・システム」用のパーツだと思います。直径わずか3㎜程度の小さなパーツで、磁力によってイヤホンにセットできるようになっていて、付属のツールを使うことで簡単にパーツ交換ができるようになっています。パーツは三種類あり、低音域を強調するBASS、標準的なサウンドのNORMAL、高音域を強調するTREBLEで、それぞれグレー、ゴールド、シルバーの色分けがされています。ちなみに出荷時には金色のNORMALがついています。この手のサウンド変更パーツが付属しているイヤホンがいくつかのメーカーから出されていますが、イヤホンノズルを交換するタイプが多かった気がします。またパーツ変更はネジ式のパーツになっていることが多く、ネジ式だと交換し辛さやネジの破損など心配がありましたが、「Autumn」はマグネット式なのでそのような手間や破損の心配がない点がとても良いと思います。交換に手間がかかると実際に交換する気がしなくなるので、交換に手間がかからないことは重要ですね

Autumn最大のポイントはこのパーツですね♪

 イヤホン本体を見ていきましょう。イヤホンはおそらくアルミニウム合金製で前述したように非常にシックで大人っぽいカラーです。イヤホン筐体はフェイスプレート、イヤホン本体、ノズルで構成されていて、イヤホン本体部分に「マグネティック・チューニング・ベント・システム」用のパーツを装着する構造になっています。ビルドクオリティは申し分なく、高級感を感じる佇まいです。イヤホン内部は金属筐体なので見えませんが、メーカーの説明によると、イヤホン筐体内部には二つのアコーステックチャンバーが設けられているとのことです。フェイスプレートは同社の「Summer」に少し似ている立体的な造形になっています。

イヤホン筐体の造形はSummerに似ています。

 「Spring2」「Summer」「Autumn」と並べてみるとこのような感じです。BQEYZ社のイヤホンは基本的にコンパクトな設計で、「Autumn」も非常にコンパクトな筐体に仕上げられています。見た目の質感も中々高級感があると思いますし、実際、「Autumn」は現在のBQEYZ社のフラッグシップモデルとなっています。

基本的にどれも小型なイヤホン筐体ですね♪


 さて、そろそろ実際に音を聴いていきましょう。機材はASUS Zenfone8Audirect Beam2SE-21を接続して、AmazonプライムミュージックUnlimitedからヨルシカさんの「月に吠える」(HD 16bit/44.1KHz)を聴いていきます。ちなみに「Autumn」のセッティングはNORMALにしてあります。

横から見るとこんな感じです♬

0:00~ 咳払い?とドラム、ベースから楽曲スタートです。楽曲が始まるとすぐにアコースティックギターのカッティングというかリフ、それとシンクロするようにベースとドラムが鳴ります。「Autumn」はアコースティックギターの金属感の表現の生々しさに耳がいきます。そして、ベースの沈み込みと音の立体感が素晴らしいです。アコースティックギターの裏で鳴っているエレキギターのミュートカッティングのニュアンスも非常にしっかりと再現されています。スネアのサウンドも子気味良いです。


0:18~ Aメロはヴォーカル、ベース、ドラムです。ヴォーカルは細かい息遣いのニュアンスが聴き取れます。Aメロでは、ベースの立体感がイントロ以上にわかりやすいです。


0:49~ ギターのアーミングを使ったフレーズから楽曲がサビへと展開していきます。音数がいっきに増えますが、「Autumn」は音の分離感がとてもしっかりしています。低音域を削って音の分離感を出したり、空間的なエフェクトを効かせて音の分離感を出すイヤホンが多いですが、「Autumn」はしっかりとした低音と人工的ではない自然な音の響きを持っていて、ごまかしのない音作りになっています。



 次は同じパートを「マグネティック・チューニング・ベント・システム」のパーツを取り換えて聴いてみました。まずはパーツをBASSに交換してみます。BASSに交換してみると、低音域の迫力が自然な形で増します。数値化することは難しいですが、2割~3割増しと言う感じでしょうか。面白いのはヴォーカルの響きです。低音域が増した分だけヴォーカルが引っ込むのかと思ったのですが、案外そうではなく、ヴォーカルをはじめ、中高音域も太くなるような印象です。BASSにすると低音域がブーストされるというよりも、全体的な迫力や深みが増すような感じが近いかもしれません。オーディオ側の設定でBASSを持ち上げるのとは全然違って、これはこれでNORMALとは違った非常にナチュラルなサウンドで好感が持てます。


BASEはグレー


 続いて、「マグネティック・チューニング・ベント・システム」のパーツをTREBLEに変更してみました。TREBLEも非常に面白いです。高音域が際立つのかと思っていたのですが、こちらは低音域が大人しくなって、全体的な見通しや解像度が上がったような印象です。もちろん、イコライザーで低音域をバッサリとカットしたような感じや高音域をグイっと持ち上げた感じではありません。バランスとしてはフラットでニュートラルな響きが近いと思います。フラットでありつつ、音が平面的ではなく、それぞれの楽器の立体感はしっかりと出ているのでモニター寄りのリスニング機のような雰囲気といったところでした。こういった音変的なギミックがあるイヤホンは、結局NORMALが一番いいことが多いような気がしていたのですが、「Autumn」に関して言えばの、NORMAL、BASS、TREBLEそれぞれが実用的なサウンドで、まさに気分や楽曲に合わせて「マグネティック・チューニング・ベント・システム」のパーツを気軽に変更して楽しむことができると思います。ちょっと、褒め過ぎかもしれませんが、「Autumn」はイヤホンの基本的な完成度がすごく高いと思いました。

TREBLEはシルバー


終わりに

 本日はBQEYZ社から新しくリリースされた同社のフラッグシップモデルイヤホンである「Autumn」についてレビューしていきました。「Autumn」はイヤホン片側に13㎜の大型なDDを搭載したシングルDD機で、フラッグシップモデルの名に恥じない「低音域から超高音域までBQEYZらしい密度の濃いサウンドでありながら各音の分離感があるダイナミックなサウンド」を鳴らしてくれる素晴らしい一本に仕上がっていました。「Spring2」や「Summer」は、これぞBQEYZ社のイヤホンというサウンドなのですが、「Autumn」はピエゾドライバーを搭載していないにも関わらず、しっかりとBQEYZ社らしい音作りになっていました。それでいて「Autumn」は良い意味で汎用性の高い音作りになっているので、多くの方にとって使いやすいイヤホンだと思います。「Autumn」を聴いた後で、もしも、「もっと濃密なサウンドを聴きたい」と思った方は「Spring2」を、「もっと煌びやかさに特化したサウンドを聴きたい」と思った方は「Summer」を聴いてみるのがおススメです。

三者三様で甲乙つけ難いです(*´▽`*)


 今だから言いますが、実際に「Autumn」のサウンドを聞く前は「BQEYZ社のイヤホンなのにピエゾドライバーを使わないで大丈夫なの?」しかも、BQEYZ社のイヤホンと言えば複数種類のドライバーを搭載したマルチドライバーユニット構成が基本のようなイメージだったので、シングルDDで満足なサウンドを鳴らせるのかが少々心配でした。余談ですが他のイヤホンレビュー・情報サイトでもそのような心配について言及しているところもあります。しかしながら、実際に「Autumn」の音を聴いてみると、すぐにその心配が杞憂だったことがわかりました。「Autumn」は低音域から高音域まで音の密度が濃いにも関わらず、それぞれのサウンドに分離感があり、解像度が高い見事なチューニングで仕上げられていました。

基本設計がハイレベルだと思います。

 同社の「Spring2」も非常に密度の濃いサウンドで個人的には大好きな一本なのですが、「Spring2」と比べると「Autumn」の方が中音域のサウンドに透明感があると思いました。「Spring2」はサウンドが濃密なので、楽曲によっては中音域~低音域に飽和感のようなものを感じることがありました。そのあたりの濃密さが、ある意味、低音域の沈み込み、落ち着いた大人の雰囲気を醸し出すとも言えるのですが、「Spring2」だと濃すぎる「Summer」だと明るすぎるという方は「Autumn」の「マグネティック・チューニング・ベント・システム」をNormalで使用すればしっくりくるかもしれません。個人的には今期レビューしてきたイヤホンの中で一番良いサウンドを奏でてくれる一本だと思いました。

豆吉ことSpring2は濃密なサウンドです。


 「Autumn」の目玉機能の一つである「マグネティック・チューニング・ベント・システム」の使い勝手について、あまりお話をしていなかったので最後にもう少しお伝えしましょう。「マグネティック・チューニング・ベント」使い勝手はかなり良いと思います。非常に小さなパーツなのですが、付属してくる専用器具を使用することで、ほんの数秒でパーツ交換ができるように設計されており、交換の煩わしさが全くありませんでした。変な話、交換に手間がかかるパーツだと、パーツを交換しているうちに交換する前の音を忘れてしまったり(そんなことはないですか(笑)?)、そもそも面倒くさすぎて交換しないなんてことが起きると思います。しかし「Autumn」の「マグネティック・チューニング・ベント・システム」は本当に手軽に交換できて使いやすかったです。しかし、あえて問題を挙げるとすれば、本当に小さなパーツなので、もしも外出先で落としたら一生探しても見つからないと思います(;^_^Aそういった意味では取扱いには十分気を付ける必要があると思います。ちなみに結構しっかりとくっつくので誤って耳の中に落とす可能性は低いと思いました(もしかすると気になっている人がいるかもしれないので)。色々と気になることがある方はTwitter(@bocchi33)やYouTubeの方に気軽にDMやコメントをしてください。本日も最後までお読みいただきありがとうございましたm(__)m


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