【フィリップス TWSイヤホン TAT2205 レビュー】小さいのに色気のある低音にびっくり(*´▽`*)

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かわいい(*´▽`*)

はじめ

 みなさん、こんにちは。三流心理カウンセラーです。私は@bocchi33のハンドルネームでTwitterをしているのですが、今回、大変ありがたいことに@PhilipsAudio_Japan様のTwitterプレゼントキャンペーンでTWSイヤホンが当選いたしました。そんなわけで本日レビューさせていただくのは、フィリップスオーディオから2020年12月11日に発売されたTWSイヤホンTAT2205です。

PHILIPSのロゴがカワ(・∀・)イイ!!

 Philips社は1891年にオランダ設立された老舗の企業です。日本では髭剃りや電動歯ブラシなどが有名だと思います。様々な製品部門を持った大企業ですが、実はオーディオに関してはかなりのこだわりを持って製品企画をしているようです。Philips社のオーディオ部門にはゴールデンイヤーと呼ばれる音のソムリエ集団がいて、話によると同社の製品は世の中にリリースされる前に、ゴールデンイヤーたちの厳しいブラインドテストにて良い製品だと認められる必要があり、その厳しいテストを潜り抜けた製品しか商品化されないとのことです。ゴールデンイヤーになるには、Philips社が作成した音を聴く力を育てるための厳しいトレーニングプログラムをクリアする必要があるそうです。そのプログラム=ゴールデンイヤー検定は、以前はインターネット上で公開されていたのですが、現在は削除されてしまったようで、色々と検索したのですが発見できませんでした。



 Philips Audioのイヤホンと言えば9700シリーズが有名だと思います。この通称97シリーズは、少し前には日本のオーディオ界隈でも音質の良さで一世を風靡したイヤホンでした。しかし、ここ数年、日本のオーディオ界隈でフィリップス社の名前を耳にしなくなっていました。フィリップス社の方の話によると、実は日本市場を3年ほど離れていたとのことです(2020年7月に日本市場に復帰とのこと)。しかし、その間も欧米では高級ラインナップのFidelioシリーズなどの製品を精力的に発表していたとのことで、今後は日本市場でもFidelioシリーズを中心に製品をリリースしていくとのことです。個人的には音質に定評があるFidelioシリーズに非常に期待しています。さて、そんな中で今回ご紹介するTAT2205は、結論から先に言えば、非常に小さなTWSにも関わらず、低中音域が豊かで、いわゆる低音好きのリスナーにはピッタリの仕上がりでした。詳しくは以下で色々とレビューさせていただきます。本日も最後までお付き合いをよろしくお願いいたします。


 


 使ってみた

 外箱は量販店の棚にフックでかかっているようなパッケージングです。私の手元にあるのは黒色なのでアレですが、パッケージの小窓からイヤホン本体が見えるので、ピンク(赤?)やブルー(緑?青?)などのお洒落な色を購入する方は、購入前に実物の色味がわかり、買った後でイメージと違ったみたいなミスマッチが起きないのが良いですね。パッケージ側面に製品の仕様が記載されています。Bluetoothのバージョンは5.0で、周波数帯域は20―20,000Hz、インピーダンスは16Ω、最大入力電力は5mW、ドライバーは6㎜ダイナミックドライバー(以下、DD)、IPX4の防滴等とのことです。


外箱から製品が見える


 箱を開けるとイヤホン本体と充電器兼キャリーケース(以下、ケース)、イヤーピース、充電ケーブルが入っています。イヤーピースは三種類(S,M,L)で、Mは最初から装着されています。イヤーピースはコロンとした形状で、イヤーピースの導管部分はTWS用の短いタイプになっています。充電ケーブルはUSB A to type Cで、充電器自体は付属していません。

思っていた以上に小さい

 ケースはびっくりするくらい小さいです。私の手持ちのTWS機KZ S-1と比べるとこんな感じで一回り以上小さいことがわかると思います。冗談抜きでポケットに入れても邪魔にならないサイズです(スリムジーンズとかだとポッコリしますよ(笑))。


右のKZは卵くらいの大きさ

 ケース正面には電池残量を示す4段階の青いLEDインジケーターがついています。イヤホンは一回の充電で4時間連続再生できて、ケースを併用すると12時間使えるとのことです。最近のTWSからすると少々短い気もしますが、通常の通勤通学であれば特に問題になることはない気がします。何もよりもケースが小さくて軽いということのメリットの方が大きいと思います。多くのTWSと同様にケースとイヤホン本体はマグネットでピタッと収納できるようになっています。イヤホンをケースに収納する際ですが、付属のイヤーピースはどのサイズでも問題なく入り、私が良く使っているShure純正ウレタンフォームイヤーピース改もかなり大きめのLサイズですが、イヤーピースを縮めてしまえば収納できました。

右はShureのイヤピを装着している状態

 イヤホン本体を見ていきましょう。イヤホンの筐体は樹脂製で滅茶苦茶小さいです。TAT2205が搭載しているDDのサイズは6mmなのでイヤホンの筐体も非常にコンパクトです。参考までに先ほどと同様にKZ S-1と比較してみましょう。KZ S-1はデュアルドライバーのイヤホンなので少々大きくなるのが当たり前かもしれませんが、比べてみるとPhilips社のTAT2205のコンパクトなサイズが際立っているのがわかると思います。厚みは同じくらいですが、ボリューム感が全然違いますね。これくらい小さければ、耳が小さな人や女性でも邪魔にならないと思います。さらに参考までにいくつか他のイヤホンとの比較写真を並べておきますね。

TAT2205のコンパクトさがわかる


 こうやって比較してみると、Shure社のSE215SEは非常に小さいことがわかります。ちなみに前回非常に好評だった「豆吉」ことBQEYZ社の3ドライバーイヤホンであるSPRING2とPhilips社のTAT2205のサイズ感がほぼ一緒です。

Shure SE215SEと比べるとこんな感じ

   


 やたらと外観の説明が長くなってしまったので、さっそく使ってみましょう!!と思いましたが、Bluetoothイヤホンなので使用する機器とペアリングする必要があります。ペアリングの方法は非常に簡単で、右のイヤホン(マスターイヤホン)をケースから取り出すだけで、イヤホンがペアリングモードになります。あとは再生機側からPhilips TAT2205と言う名前を探してあげればOKです。中華Bluetoothイヤホンは接続音が爆音ですが、Philipsは大丈夫なので(謎)ご安心ください。TWSイヤホンの操作はタッチ式と物理キー式に分かれますが、TAT2205は物理キー式です。タッチ式と違って、イヤホンの位置を直した際に誤操作する心配がないので使いやすいと思いますが、逆にイヤホン操作をするためにイヤホン側面のキーを押した際に、人によってはイヤホンがベストポジションからズレる恐れがあるかもしれません。

私の愛機「豆吉♡」とほぼ同サイズ

 さて今回もいつもと同様に再生機はHuawei P30Proです。音源はAmazonプライムミュージックで、イヤーピースは付属のLサイズのフィット感が非常に良かったので、珍しく純正品を使用しました。最初はいつものようにヨルシカさんやLiSAさんの楽曲を適当に聞き流してみました。ここのところ、ずっと高音質を売りにした有線イヤホン、特に前回は非常に高音質な豆吉を使っていたので、音の傾向があまりに違ってびっくりしました。6㎜のDDと言うことで、軽めの音をイメージしていたのですが、TAT2205は低音域~中音域が非常に豊かで、特に低音域の重さや質感にかなり力を入れたチューニングになっています。低音域の質感は沈み込むような某B社のような深みや暖かみのある低音です。低音域の解像度という意味ではそこまで高くないですが、ただ単に低音を売りにしたのっぺりとしたブーミーな低音ではなく、TAT2205の低音は非常に色気のある、表情豊かな低音で、きちんとチューニングされた低音であることがわかります。さすがは音のソムリエ、ゴールデンイヤーを要するフィリップスです。

ASXと比べると(笑)


 しかし、おそらくこのレビューをご覧になる方の多くが愛聴するであろう(個人の感想です)J POPやアニソンとの相性は、曲によってはあまりよくない気がします。こんな風に言うと語弊があるかもしれませんが、健全な一般の方が使う分には問題を感じないと思います。しかし、ドンシャリで抜けの良い、寒色系の音質のイヤホンを好む人が多いオーディオファンの場合、TAT2205の豊かで暖かみのある音は、ボーカル、特に声が高い女性ボーカルで「こもり感」を感じると思います。ちなみに、その「こもり感」の傾向は音量が小さい時に顕著に現れて、ボリュームを上げることで解消できますが、個人的にはもう少し小さめの音でも高音域の抜けが出せる仕様にして欲しい気がしました。


   


 TAT2205の持つ色気のある低音域を活かす楽曲は・・・「Jazzかな(*´▽`*)」と言うわけで、Amazonプライムミュージックのプレイリスト「ウィンター・ジャズ」からレネー・オルステッドの「A Love That Will Last」と大野雄二with フレンズの「Winter Wonderland」を聴いてみました。


 レネー・オルステッドの「A Love That Will Last」ではウッドベースの太くて暖かい音で安定感のある音場が作られ、レネー・オルステッドのキュートなボーカルは「こもることがなく」しっかりと前に出てきます。もしかするとTAT2205自体が音の洪水のような楽曲よりも、アナログ的でアコースティックな楽曲の再生を得意としているのかもしれません。大野雄二with フレンズの「Winter Wonderland」でも同様で、TAT2205はウッドベースの音との相性が抜群で、非常に滑らかで暖かみのあるアナログレコードのような心地よい音を味わわせてくれます。ここまで色気のある低音が、6㎜という小さなDDから奏でられることが信じられません。逆に解像度が高い高級イヤホンだと、いたずらに音をくっきりと際立たせてしまうことがあるため、この手の音の再生が苦手な場合すらあるかもしれないと思いました。

高級イヤホンが優れているとは限らない


 折角なのでアコースティックな楽曲をもう一曲試したいと思い、Amazonプライムミュージックのプレイリスト「仕事のためのアコースティック・ポップ」に収録されているエリック・クラプトンの名曲「Tears in heaven」聴いてみました。思った通り非常に良い雰囲気です。アコースティックギターの持つ暖かみやエリック・クラプトンの優しい歌声が非常に心地良い音質で耳に届けられます。最近の中華イヤホンが得意とするHi-fiな感じのサウンドも悪くないですが、どこか懐かしい、安心感すら感じる暖かみのあるTAT2205の音質は、解像度の高いイヤモニに疲れた耳を優しく癒しくれる気がしました。


PHILIPSのロゴが物理ボタンになっている


終わりに

 本日はPhilips社のTWSイヤホンTAT2205についてレビューさせていただきました。TAT2205はコンパクトに仕上げられたイヤホンにも関わらず、とても魅力的で色気のある低音再生力を持ったTWSイヤホンでした。6㎜という最近ではかなり小型な部類に入るDDを搭載しているにも関わらず、大きなDDを搭載したイヤホンに負けない、いやむしろ多くのイヤホンを凌駕するレベルの深みや色気を感じる低音を再生する本機の性能には本当に驚かされました。しかしながら、音の解像度自体は全体的に控えめで、BA機のように抜けるような高音域の再生は得意ではないようでした。


イヤホンごとに得意不得意があるかも

 TAT2205は、たくさんの音が洪水のように詰め込まれた楽曲よりも、アナログ感を感じるアコースティックな楽曲との相性が良く、特にレネー・オルステッドの「A Love That Will Last」では非常に暖かみのある豊かなウッドベースの音と、レネー・オルステッドの歌声を十分に引き立てて、まるで大きなスピーカーでアナログレコードを聴いているような気分にさせてくれました(注:レネー・オルステッドはアナログレコードの時代の人ではありません)。余談なのですが、私がまだ子供だった頃、家にはTechnicsの大きなオーディオセットがあり、そのオーディオセットには同じくTechnicsの大きなスピーカーがセットになっていました。ちょっと変わったスピーカーユニットを積んだスピーカーだったらしく(平面駆動系かな?)、当時は父からよくオーディオの薀蓄を聞かされていました。日曜日の午後になると父がそのオーディオセットでレコードを聴いていて、前述した大きなスピーカーでレコードを聴いているような気分と言うのは、その当時、Technicsのスピーカーから流れていた暖かみのある音

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